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真鯛らーめん 麺魚 渋谷並木橋店@渋谷 「サーモンらーめん」

麺魚@渋谷・20220609・渋谷
 小田原方面まで出張ってのひと仕事でしたが、なんとかやり終えた帰り道、渋谷・並木橋交差点近くの味噌専門店をのぞいてみましたが……なんと6月から昼営業のみになったとか。仕方なく、交差点向こう側の「麺魚」に退避。
麺魚@渋谷・20220609・店舗
麺魚@渋谷・20220609・券売機
 2021年10月オープンのこのお店、もちろん冠となっている「真鯛らーめん」がウリですが、オープン当初から「サーモン」系を準備中とのアナウンスがあり、12月に再訪したときも未提供、さすがにそろそろ出しているだろうと予想しました。券売機を見てみると、サーモンも「らーめん」「つけ麺」「油そば」のフルラインナップで提供中。まずは「サーモンらーめん」(880円)を、ポチッとな。
麺魚@渋谷・20220609・サーモン麺魚@渋谷・20220609・スープ
 スープ表面を覆う、黄金色の油層がキラキラと、実に美しい丼景色。まずは、スープをひと口……おぉ、予想に反して実にスマートな味わい。サーモンをそのままスープにすると、エグいほど脂っぽく濃い味になりそうな気がしますが、おそらく骨を主体に煮出した出汁部分と、脂を大きくアレンジした香味油で「再構成」するという面白い手法。結果として、予想されたエグミやしつこさは一切消えて、サーモンの風味・旨味をスマートに伝えるような見事なスープに。
麺魚@渋谷・20220609・麺
 麺は、他メニューと共通の中太ストレート。北海道産小麦に石臼挽き全粒粉を加えて、非常にはっきりとした甘さ・香ばしさがあって、実に見事な一品。ハッキリ言って「麺魚」がメジャーになれたのは、スープの力もあるでしょうが、この麺の寄与が大きい。他メニューでは濃厚系のスープに対してはややバランスに問題がありますが、本来の「真鯛らーめん」だけでなく、この「サーモン」などスマート系のスープに対しては、抜群の相性。いやぁ、コイツは美味い。
麺魚@渋谷・20220609・具材
 具材は、鮭肉と小松菜、そして柚子が少々。この鮭肉は、寿司や塩焼きでよく見かける部位ではなく、他の魚との比較で考えて……間違っているかもしれませんが、いわゆる「白子」にあたる部位ではないかと。非常に淡白な味わいで微妙な甘さがあり、このスマート系スープによく合います。

麺魚@渋谷・20220609・看板
 素材が持つ味わいを、そのまま引き出せばよいだけなら、料理はもっと簡単になるかもしれませんが、そのかわり扱える素材は限られてくる。広く素材を扱おうとするなら、その素材がもつ良さを生かして難点を取り除く工夫が必要で、その「手際」が鮮やかなほど、その料理は光り輝く。そういった意味で、強い光を感じる一杯、さすが「麺魚」と唸らせる作品です。

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デイトセイ@高田馬場 「全粒粉極濃つけ麺・デイ」

デイトセイ@高田馬場・20220624・さかえ通り
 すっかり夏日となった金曜日、何ヶ月かぶりに新宿方面でお仕事。今回もあちこちに宿題店が溜まっていて、どこへ行くか迷いますな……今日は暑く、つけ麺的な気分だったので、濃厚つけ麺がウリの新店、「デイトセイ」へ。場所は、高田馬場さかえ通り沿い。
デイトセイ@高田馬場・20220624・店舗
デイトセイ@高田馬場・20220624・券売機
 3月オープンのこのお店、「デイ」とは「泥」=ドロドロ濃厚つけ麺を表し、「セイ」とは「正」=たまり正油ラーメンを表しているとか。メニューは「全粒粉極濃つけ麺・デイ」「たまり醤油ネオ中華そば・セイ」「香味野菜オリエンタルまぜそば・イン」「山椒麻婆四川まぜそば・ヨン」と、丼が2種。店名も券売機のレイアウトも、まずはつけ麺を押し出しておられますので、ここは「デイ」(950円)を、ポチッとな。
デイトセイ@高田馬場・20220624・デイデイトセイ@高田馬場・20220624・つけ汁
 粘度があまりに高いため、つけ汁表面が自ずからデコボコしているという、インパクトある丼景色。まずは、つけ汁をひと口……おぉ、見かけとは裏腹に、外連味のないマイルドなスタイル。いわゆる「豚骨魚介」的な見かけですが、動物系のコクがフワッとしていて柔らかく、鶏系の濃厚感にも思えたり。これに絡む魚介系も、魚粉ザラザラといった雑な加え方ではなく、雑味を抑えて旨味だけをシナジーさせる、実に丁寧な絡ませ方。タレによる調味も極めて抑え気味で、味のトガリを抑え、滑らかにマイルドに整えた、気品すら感じる上品なお味。
デイトセイ@高田馬場・20220624・麺
 次に麺をひと口いただきますと、全粒粉の豊かな甘味と香ばしさを、敢えてエッジを立てず滑らかに整えて、力強く押し出すという、どこかつけ汁と似たストロング・スタイル。両者とも味としては「濃く」はないので、ここはタップリとつけ汁をまとわせて、ジュルリとひと口いただきますと……いやぁ、「本物」だけがもつ力強さですなぁ。もともとつけ麺は、味濃いつけ汁で麺をサラリとすする、そんな食べ物でしたが……麺もつけ汁も、力強いのに味濃くなく、悠揚迫らぬ「整った気迫」が、シンシンと舌に押し寄せるという、なんとも希有な食体験。
デイトセイ@高田馬場・20220624・具材
 具材は、麺皿にチャーシューと三つ葉、それにつけ汁には薬味のネギ。チャーシューは、肩ロースを低温調理して薄切りにしたもの、全てにおいて「味を抑える」というこの一杯のポリシー的にはこれで正解なのでしょうが、存在感として弱い。具材だけ味濃く合わせるという方法論でも、面白かったかも。

デイトセイ@高田馬場・20220624・卓上
 「濃厚つけ麺」に対する業界的な常識から、180度異なる解釈を示して「濃厚」と「気品」をシナジーさせた、驚くべき逸品。「つけ汁をいかに濃厚にするか」、この命題に対して「動物系を濃く猛々しく」、「魚介系を荒々しく」、「調味をもっと濃く激しく」という発想が、これまでの常識にとらわれた考え方で、これを心理学・社会学の世界では「フレーム」と言います。この「フレーム」から発想を開放し、従来の座標軸にとらわれない視点から解決策を考えることを「リフレーミング」と呼びますが、まさにそれを具現化した一杯。機会がありましたら、是非。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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