2022/07/23
らぁ麺 貝と煮干し、時々濃厚@大手町 「Premium 豚骨醤油らぁ麺」

6月下旬から、1週間以上猛暑日が続くという尋常ならざる異常気象。こうなると週末ウォーキングも地上は無理で、もっぱら地下。距離が稼げるのは有楽町から大手町の地下道で、外堀通りから避難してきたジョガー達もちらほらと。

そして先週土曜、ウォーキングがてら寄った新店「貝と煮干し、時々濃厚」で、臨休直撃。勘弁して下さいな……その日は仕方なく新橋で冷やしを食べることに。そして1週後の土曜、満を持しての再訪。

6月オープンのこのお店、あの東銀座「むぎとオリーブ」のセカンド・ブランドだそうで、かつて職場が近所でよく食べに行った身としては期待度MAX。ちなみに、お会計はキャッシュレスオンリー、最近オフィス街ではこの方が喜ばれ、逆にキャッシュ・オンリーだと入店してもらえない時代。

メニューは、蛤主体の「貝」系と、「煮干し」系のらぁ麺・つけ麺・まぜそばと、「時々濃厚」系として「Premium 豚骨醤油らぁ麺」(980円)。まぁ「むぎとオリーブ」といえば「蛤SOBA」が大黒柱で、煮干しも絡めたメニューも極上、それらは何度もいただきました。一方では、「濃厚卵のまぜSOBA」あたりが極上だったりと、貝や煮干しから少し離れた方が面白いのも、この店系統の特徴。ということは、ここは「豚骨醤油」が狙い目ですな……なにはともあれ、ポチッとな。
ナルトがなければ、まんま「家系」といってよい丼景色。まずは、スープをひと口……おぉ、「家系・Next Generation」的な、斬新かつ本格的な味わい。鹿児島から良質な豚骨を取り寄せ、ジックリ炊いてあるそうですが、ゼラチン質がタップリと炊き出されて、滑らかな舌触りと強い粘度。乳化も進んでマイルドな味わいで、豚骨特有の臭みもなく、むしろフレッシュ感すら漂う、「むぎとオリープ」系特有の「アッケラカンと明るい」味。しかし、コクよりもキレ重視のカエシがビシッと効いており、塩カドが立つ寸前の塩梅は、まさに「家系」である証しですな……これぞ、「家系・Next Generation」。
麺も、短く切り分けられた太めの中太ストレートで、まさに家系麺。かなりカタめにゆで上げてあるせいもあるのでしょうが、多加水の割にギッチリ感のある食感で、噛めばコイツがなかなかの甘み。そういえば、スープを吸ったわけでもないのに、ご覧のように明らかに「地肌」が褐色で、コイツは全粒粉を使うなど、かなり凝った造りですな……こちらも、「家系・Next Generation」。
具材は、チャーシュー、海苔にホウレン草、そしてなぜかナルト。要するにナルトは、Traditionalな家系ではないことの「独立宣言」、続くチャーシューは、家系でよくある煮豚系ではなく低温調理によるモノで、大判が2枚入って食べ応え・大。ホウレン草、海苔も万全のクォリティですが、個人的にはほうれん草トッピングが別注できるとよかったり。
味変アイテムも豊富なのですが、豚骨醤油向けとしては刻みニンニクと刻み生姜、そして追って提供されるカエシと、「クセになる辛味素」が使えそう。まぁ、丼提供状態ですでにエッジが立ったお味ですので、カエシの出番は少ないとしても、ニンニクと「辛味素」、特に後者は驚きの効果。コイツはタダの豆板醤ではなく、豚骨醤油に投入すると、旨味・風味をギュッと引き締めながら、塩味・辛味はさほど変わらないという、「魔法」のような調味料。コイツも「家系・Next Generation」ですな……

東銀座の路地裏で、蛤や煮干しで世間の注目を浴びながら、実は「卵」で真価を発揮していた「むぎとオリーブ」。このセカンド・ブランドでも、「時々濃厚」で打ち出す「家系・Next Generation」が、大きく業界を揺るがしそうですな……そのくらいのインパクト。家系も、正統系は「〇〇家系」などという流派に囚われ、新たな資本系はひたすら多店舗展開を目指すばかりで、本質的な発展の機会が失われかけていると感じておりましたが……ついに、「宗教革命」の幕が上がったのかもしれません。
店舗情報は、こちら。
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