2022/08/13
九段下 中路@九段下 「白味噌ラーメン」

一時的に訪れた酷暑から一転、台風により戻り梅雨になったと思ったら、また酷暑が戻った土曜日。このあいだ近距離移転した九段下・某店で、恒例の冷やしでもいただこうと思いましたが、この炎天下に店外待ち数名。以前は行列とは無縁の隠れ家的なお店でしたが……ま、リカバリは考えてあり、近所の「中路」へ再び。

4月オープンで、新丸子の人気店「麺や でこ」のサードブランドであるなど、メニュー含めて概略は前回お伝えしました。前回は「超濃厚『すみれ』」的な「赤味噌」に驚きましたが、卵を絡めて食べるとなかなかの絶品。その時から、濃いけど卵は使わなくてOKという「白味噌ラーメン」(950円)に、興味津々でした。迷わずコイツをポチッとな。
「赤味噌」は、配膳時の第一印象からガッツリ濃そうな見栄えでしたが、こちらはそこまででもない感じ。とにかくも、まずはスープをひと口……「赤味噌」と違い、もとより卵など不要な高い完成度。白味噌で濃厚に仕上げようとすると、米麹の風味と塩味が強くなりすぎ客を選んでしまうところが難点になりますが、この突き抜けた濃さにして、麹も塩もほどほどに抑えてあるところがコイツの凄さ。塩カドは濃厚な動物系で丸めた上に、白味噌本来のまろやかさでさらに丸まり、あん肝や生姜でブーストされたコクともバランスして、いやコイツはなかなか重量級のパンチ力。
麺は、ご覧のような太麺縮れ。2カ月ほど前の訪店時より、少しゆで加減が柔らかめにシフトして、食べやすさと汁ハネが大幅に改善。それでも、もともとタフな食感の麺ですので、パワフルな弾力とノド越しはそのまま。それよりも、ゆでにより多加水麺の甘みの淡白感がさらに強化されて、濃厚スープとのコントラストがさらに良くなった感じ。オープンから2、3カ月でグイグイ改善されてくるこの感じ、ラーメン食べ歩きの醍醐味ですな。
具材は、チャーシュー、メンマ、モヤシ・タマネギなどの炒め野菜と、タップリのネギと胡麻。チャーシューも、前回は味付けを抑えた感じの一品でしたが、さらに低温調理方向にシフトしたみたいで、濃厚味噌との相性もさらに改善。「赤味噌」では、具材に一部挽肉を使っていると思いましたが、こちらには少量ほぐしチャーシューが入っている気がして、それも麺に絡んでアクセント的にグッド。ただ、こういう仕掛けなら、穴あきレンゲは置いておくべきでしょうな。

ネットを見ていると、アヴァンギャルドな「赤味噌」にはかなり賛否あるようでしたが、オーソドクスな「白味噌」は、概ね好意的な評価が多かったような……その理由を実感できた、前回と今回。卵の補助が必要なようでは、「赤味噌」はまだ半完成品レベルと思われますが、麹風味も塩カドも抑えつつ、従来にないレベルで濃厚に仕上げたこの「白味噌」は、「新たな地平線を切り開いた」と評してもよいかも。さらにこの短期間で、麺ゆでやチャーシューに加えてきた改善も見逃せませんなぁ……コイツはメニューのコンプリートが必要かも。
店舗情報は、こちら。
【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking