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麺堂にしき@小川町・神保町 「醤油らぁ麺」

にしき@小川町・20220806・神保町
 食べ歩きとしてはあまり行くあてのない週末でしたが、雨でもないのにこの時期にしては気温も低く、曇りで日差しもなくて絶好のウォーキング日和。小川町あたりで食べ忘れた宿題店がなかったかとネットを検索しますと……「麺堂にしき」が未食であることを思い出しました。
にしき@小川町・20220806・店舗
にしき@小川町・20220806・口上
 2020年3月オープンのこのお店、ちょうどこのころ人生の分かれ道に差し掛かり、食べ歩きも月1杯程度までペースダウンした時期で、主力の「鴨醤油」は他に名品も多いことから後回しになっておりました。しかも、昨年秋から半年休業、今年3月にメニューを一新して営業再開、2021年3月にオープンした歌舞伎町店(2号店)とは別の道を歩き始めました。
にしき@小川町・20220806・券売機
 一新されたメニューは、「醤油」「塩」「地鶏白湯」の各ラーメンと、スタッフの態勢が整うまでは夜提供のみの「鰹昆布だし醤油つけ麺」。ベーススープは鴨から丸鶏に変わったということで、それならまずは醤油ということで、「醤油らぁ麺」(950円)をポチッとな。厨房はご主人といかにも不慣れそうな店員さんの2名体制、店員さんに食券を渡すと、大陸系の日本語で麺が手揉みか細麺から選べるとのこと。質問するのは酷だと思いつつ、オススメを聞くと予想通り店員さんがフリーズ、ご主人から「醤油なら細麺がオススメ」との助け舟が出ました。
にしき@小川町・20220806・醤油にしき@小川町・20220806・スープ
 分厚い油層が深い醤油色のスープを覆い、その表面にはネギが一切見当たらない、本気モードの丸鶏系。まずは、スープをひと口……おぉ、コイツはハンパなく「フルボディ」。名古屋コーチン、比内地鶏、黒さつま鶏「黒王」を、水出しした昆布水で炊き上げた丸鶏スープ。レンゲで掬っても油層とスープが分離しないところを見ると、炊き上げながら分離した鶏油を都度適量取り除いて仕上げるという、「69’N’ROLL ONE」的な手間のかかったスープと見ますな。当然、口腔に広がる鶏の風味は「奔放」な豊かさ、コイツを重厚な風味の醤油ダレで力強く全体を「グリップ」して、派手過ぎず重過ぎず、見事なバランスに仕上げています。
にしき@小川町・20220806・麺
 麺は、三河屋製麺製の細麺ストレート。低加水で本来はスープの吸いがよいはずですが、スープにタップリと含まれた鶏油のせいか過度に醤油ダレを吸い込まず、イイ感じで小麦の甘みがギュッと引き立てられています。ある程度外麦もつかっているのか、小麦の味わいに重みがある上、たまり醤油も使う醤油ダレでさらに「重量感」が加わって、いやコイツは相当に美味い。丸鶏醤油に低加水細麺は定番の組み合わせですが、これほどのコンビネーションと表現力は、出会ったことがありませんな。
にしき@小川町・20220806・チャーシューにしき@小川町・20220806・メンマ
 具材もまた、結構すごい。チャーシューは、スペイン産ガリシア栗豚を炭火で吊るし焼きにしたという超本格派。赤みを帯びた表面(周囲)部分がその証ですが、内部にも赤みがあるということは、吊るし焼きながらも低温で仕上げているということなのかしら……豚肉本来の旨味が吊るし焼きで見事に引き立てられて、それを包み込むのが地鶏スープだからこそ、その味わいがさらに引き立ちます。いやぁ、コイツは美味い。メンマも、穂先をジックリと醤油ダレでコク味付けたモノ、具材だけでもこんな高度なレベルの品が、小川町の路地裏で提供されているとは、まさに脅威。

にしき@小川町・20220806・卓上
 驚異的なクォリティが度肝を抜く、真の名店。それがなぜ私の中からも忘れられた存在になったかというと……ひとつは場所で、靖国通りから路地へ曲がり、さらに路地に入ったところで、最初に偵察した時は存在に気付かなかったこと。もう一つは休業とメニュー変更で、休業前の「鴨醤油」は、ネギが浮くフツーの鴨系にしか見えなかったこと。まぁ、「69’N’ROLL ONE」的な地鶏系は数々生まれましたが、その中でもこの一杯は貴重な「本物」。機会がありましたら、是非。

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濃厚豚骨 くまめん@六本木一丁目・六本木 「濃厚豚骨玉名ラーメン」

くまめん@六本木一丁目・20220730・一丁目
 どんなにコロナが流行ろうとも、絶対に休めなかったプロジェクト期間が終了し、透き通るような青空が目にしみますな……少し気分も開放的、炎天下でしたが六本木一丁目の新店「くまめん」へ。六本木一丁目駅から六本木通りへ抜ける近道は、テレ東などが入る住友不動産六本木グランドタワー内を通るのが、オススメのコース。
くまめん@六本木一丁目・20220730・店舗
くまめん@六本木一丁目・20220730・能書き
 7月オープンのこのお店、「ふるめん」の跡地に居抜きで入っていますが、同じ運営会社の新ブランドらしく、「ふるめん」も「五行」跡地へ移転予定。この店のウリは、熊本は玉名のご当地ラーメンで、現地からベテランの方を招いてのオープンだとか。
くまめん@六本木一丁目・20220730・メニュー
 メニューは、「濃厚豚骨玉名ラーメン」(900円)を筆頭に、「味噌」「煮干醤油」「つけ麺」「冷し中華」(限定)といったラインナップ。まずは、筆頭の「玉名ラーメン」に「高菜」(100円)をつけて。メニューに「『ニンニク入れますか』とお伺いしますので、はい、いいえでお願いします」とありますので、「はい」と素直にお返事します(マシマシ系の呪文を唱えてはなりません)。
くまめん@六本木一丁目・20220730・玉名ラーメンくまめん@六本木一丁目・20220730・スープ
 予習した玉名ラーメンは「焦がしニンニクチップ」が特徴のはずでしたが、メインはマー油的でいわゆる「熊本系」な丼姿。とりあえず、まずはスープをひと口……なるほどね、ある意味素直で、旨味重視の豚骨路線。博多とか久留米の豚骨とは一線を画して……肉付きのよい豚ガラを炊いて呼び戻しなどせず、むしろ低温でジックリ仕上げたような、旨味をたっぷり含んだ脂分が層をなすスープ。豚骨清湯ではこういうアプローチにお会いする機会もありますが、あえて清湯にもしないローカル的なワイルド感。その旨味を強めの醤油カエシでキリッと絞り込んで……いやいや、コイツはなかなか美味い。
くまめん@六本木一丁目・20220730・麺
 麺は、熊本っぽい中細ストレート。熊本のラーメンは博多や久留米と違って、極細麺よりは太い中細麺。加水率もやや高めで、しなやかさの中にもキッチリとコシも感じさせる、絶妙のゆで加減です。小麦的な甘みもなかなか強く、それが豚骨の旨味でブーストされた醤油ダレでグイグイ引き締められて、コイツは美味い。どちらかというと、麺が勝っているようなバランス感で、コイツは食べ応え十分ですな。
くまめん@六本木一丁目・20220730・具材くまめん@六本木一丁目・20220730・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、キクラゲ、海苔にネギ、お約束のマー油&焦がしニンニクチップと、増量した高菜。チャーシューは、バラロールを低温調理した珍しい一品。豚肉のフレッシュな味わいが、豚骨とマー油でギタギタ・キラキラとメイクアップされて、いい塩梅の「生娘シャブ中」感ですな。もともと旨味重視の豚出汁とも知らず、加えた高菜はチョイと過剰で、それでもこういう尖らせ方も好きな方がいらっしゃるでしょう……すくなくとも、オジさんは好き(笑)。

くまめん@六本木一丁目・20220730・卓上
 玉名かぁ……若いころ出張で行きましたな。現地につくと、アポを取っていた方に「ついてこい」と言われてそのままついていき、大きなホテル(旅館?)に挨拶もせず入りズカズカ奥の浴場まで入り込んで「脱げ」といわれて服を脱ぎ、そのまま湯船につかって……「思えば遠くに来たもんだ」を実感したもの。その夜も馬刺しなどアレコレいただきましたが、ラーメンは食べた記憶がなかったり。でも、いい街だったな……リタイアしたら、また行きましょう。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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