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豚麺 気@三田 「とんこつラーメン」

気@三田・20221224・路地
【まだ師走の頃の食べ歩き】

 世間はクリスマス・イブの土曜日ですが、仕事の方はそんなことはお構いなしの年末進行。今日も午前中は仕事をこなして、午後ようやくひと息ということで、三田の新店「豚麺 気」へ。
気@三田・20221224・店舗
気@三田・20221224・券売機
 12月オープンのこのお店、場所は「元祖竹岡式ラーメン 竹福」があった場所ですが、店内は箸も含めて全く変わらず、充実した酒やおつまみ構成などスタイルも同じで、どうやら居抜きではなくリニューアルのような気が。メニューは「とんこつラーメン」がメインですが、「特製 辛味噌ラーメン」も加わるのが特徴ですな。
気@三田・20221224・おつまみ
 それにしても、基本の「とんこつラーメン」が990円とは、すごい時代になりましたな……それと、「チャーシュー増量」が220円で、「とんこつチャーシューメン」が1,210円というのは当然ですが、「高菜増量」も220円で、「高菜とんこつラーメン」が1,100円というのはどういう「算数」なんでしょう……これがオススメという意味かしら? そんな気もして「高菜とんこつラーメン」で。麺の硬さが指定可能で、今回は「バリかた」で。
気@三田・20221224・高菜とんこつ気@三田・20221224・スープ
 大判のチャーシューが2枚とタップリのキクラゲという、博多豚骨系にして豪華な丼景色ですな。まずは、スープをひと口……これは博多豚骨系とは違う、ひと頃流行った豚清湯の「白湯版」ですな。100%豚のみで、圧力寸胴により作ったというこのスープ、いわゆる豚骨的な臭いやクセがほとんどなく、つまりいわゆる豚骨的な濃厚感も全くなくて、博多系では特に強いカエシによるキレもなく、ピュアに「豚の旨味」だけにフォーカスを絞った、思い切りのいい作り込み。ひと頃、こういうアプローチの豚骨清湯が流行りましたが……それを白湯に置き換えているという印象。既成概念にとらわれず味だけに集中すれば、いや相当な完成度です。
気@三田・20221224・麺
 麺は三河屋製麺製で、いわゆる極細の博多麺。ゆで加減は「粉おとし」から「やわらかめ」まで6段階で指定可能で、「バリかた」指定でしたがドンピシャリ。ボリボリとした歯切れを楽しめる極細麺、低加水ゆえ甘みも強く、それをカエシの塩味ではなく、スープ自体の旨味で引き立てようという面白い構成、コイツはやはりかつて流行った「豚骨清湯」の系譜ですな……麺量も、いわゆる博多豚骨系の量(120g程度)よりも多く、食べ応えは十分です。
気@三田・20221224・具材気@三田・20221224・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、キクラゲに万能ネギ、そして追加した高菜は別皿提供。チャーシューは、いわゆる低温調理系で、この一杯を「博多豚骨」系とみるなら、かなりの異色。調味を抑えて豚肉本来の風味・旨味を強調するスタイルで、スープのスタイルとドンピシャリ。しかも比較的厚切りな上大判で、コイツは食べ応えがありますな……この辺も、いわゆる豚骨ラーメンっぽくない部分。
気@三田・20221224・高菜
 さらに、別皿提供の高菜も、意外なほど量がタップリ。豚骨に付く高菜にはいくつかタイプがありますが、これは辛さはほどほどにして旨味にフォーカスしたタイプで、予想通りグルタミン酸系の旨味が、スープによる豚の旨味(イノシン酸系)とシナジーして、あまりの美味さにウットリするほど……この旨味のカタルシス、値段なりのクォリティはあったりして。

気@三田・20221224・卓上
 従来の「豚骨」という概念から一歩踏み出し、「豚の旨味」のみにフォーカスした、コンテンポラリーなアプローチの一杯。その問題提起は、前店の千葉・竹岡式とは次元が違い、こんな三田の路地裏で展開すべき内容ではありませんな……「ネオ・豚骨」というべき新たなスタイル、いずれターミナル駅の激戦区で世に問われるべき一杯だと思いますが、まず三田の路地裏にある今のうちに、興味ある方は是非。

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辛焦がし味噌たん麺 一向@神保町 「辛焦がし味噌たん麺」

一向@神保町・20221210・路地
【まだ師走の頃の食べ歩き】

 週末にもビシバシ仕事が入る今年の師走、毎週土曜のウォーキング&食べ歩きの時間だけは捻出すべく、今日も5時半起きで仕事。しかしランチタイムは不幸の連続で、湯島・小川町と2軒連続で臨休直撃、さらに歩いて神保町にたどり着きました。ずっと未食のままだった「一向」(ひたすら)へ。
一向@神保町・20221210・店舗
一向@神保町・20221210・券売機
 2020年8月オープンのこのお店、店名通り結構辛いと評判で、辛さが苦手な私としては、「いつか」と後回しにしているうちに2年以上が経ってしまいました。オープン時、メニューは「辛焦がし味噌たん麺」一本だったようですが、その後「辛焦がしらー油まぜそば」「煮干しそば」も加わっています。まずは、「辛焦がし味噌たん麺」(900円)をポチッとな。
一向@神保町・20221210・能書き
 食券を渡す際に辛さを選べますが、「無」から「激辛」まで7段階、さらに有料で「極辛」「天辛」も選べます。「無」は申し訳ない気がしたので、「普通」の下の「少辛」で。調理は中華鍋を2つ使い、片方で味噌を盛大な炎でガンガン焦がしてスープを加え、もう片方では野菜類をガンガン炒めて、マー油をタップリ入れた丼で、麺と一緒に合体させます。
一向@神保町・20221210・辛焦がし味噌一向@神保町・20221210・スープ
 野菜にふりかけられたスパイスと、スープを覆うマー油の組み合わせから、「味噌」とは思えない丼景色。スパイスをスープに馴染ませて、まずはひと口……うん、お味の方も、「味噌」の領域から大きく踏み出していますな。スープ表面を覆うマー油は、香ばしさもニンニク感も油っぽさも実は控えめ、味噌も白主体にブレンドした穏やかなコクで濃さも控えめ、ベーススープも野菜の透明感を感じさせるスッキリとした味わいです。これらに対して、スパイスも決して濃いわけではありませんが、他の要素とのバランスが素晴らしく、これは「味噌」というより、ひと頃流行った「オリジナル・スパイス」系の味わいで、しかも全体をスッキリ感で通底させるというのが「新しさ」。辛さは噂ほどではなく、私でも「普通」で大丈夫だったかも。
一向@神保町・20221210・麺
 麺は、かなり太めの中太弱縮れ。少し柔らかめのゆで加減、モッチリとした口あたりと、重みのあるノド越しが印象的。シッカリとしたゆでにより、甘味が最大限に引き出され、スパイシー&スッキリ感なスープと相性バッチリ、いやコイツは美味いなぁ……チャーシューを崩して野菜類と一緒に麺に絡めれば、最後まで飽きさせない食感と味の変化。
一向@神保町・20221210・具材一向@神保町・20221210・チャーシュー
一向@神保町・20221210・麺と具材
 具材はチャーシューと、タップリのモヤシとキャベツ、そして薬味のネギが少々。モヤシは炒めによる焦げも入って香ばしさもありますが、中華鍋にベーススープも加えてあるのかシンナリ感と旨味も強く、麺・スープとの絡みも実に良好。チャーシューも薄切りの大判で、これを崩しながら野菜や麺と絡めれば、スパイスのリズム感もあって橋が止まりません。

一向@神保町・20221210・卓上
 こういったスパイス系のラーメンは、リズム感が命。それを妨げる、重さやクドさは「大敵」ですが……重さ・クドさに陥りがちな、マー油や味噌を使いながら、なぜかスッキリ感のなかでスパイスのリズム感を活かす絶妙なバランス、そしてシッカリとした麺の存在感と、驚くべき野菜との一体感……う~~む、こんな名品を2年も敬遠していたとは、なんたる過ち。「辛焦がしらー油まぜそば」もどんどん注文が入ってましたから、次はそちらもイッてみましょう。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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