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つけ麺専門店 三田製麺所@神田 「濃厚海老つけ麺」

三田製麺@神田・20230408・地下道
 昼前に突然天候が不安定となり、降ったり止んだりの土曜日、やむなくウォーキングは有楽町・八重洲間の地下道で。腹ごしらえも、駅至近の店が望ましい……ふと、三田製麺の季節限定が思い浮かびました。
三田製麺@神田・20230408・店舗
三田製麺@神田・20230408・グランドメニュー
 海外含め40店舗以上を展開する、濃厚豚骨魚介つけ麺の専門店。神田店は神田駅西口から25mほどと、抜群のアクセスを誇ります。三田製麺所は店舗によって若干提供メニューが違いますので、まずはグランドメニューから確認すると……お、「鯛だし塩つけ麺」(880円)なんてのもあるんですな。「限定」の文字がないので、レギュラー化しているのかしら。
三田製麺@神田・20230408・海老メニュー
 そして、今回のお目当てはこの「濃厚海老つけ麺」(990円)。春に提供するのが恒例になっているそうですが、不覚にも知りませんでした……今年は3月7日から5月上旬まで、国内全店で提供しています。それにしても、土曜の昼下がりだというのに後客ひっきりなしで、かなり大きなカウンター席はほぼ満席。対して店員が厨房1名・フロア1名は明らかに人手不足で、どこもコロナ後の人手確保に苦労しておられる模様。
三田製麺@神田・20230408・海老つけ三田製麺@神田・20230408・つけ汁
 例年より増量しているという「海老パウダー」が、見事な桜色に光り輝く、いかにも春らしい丼景色。まずは、つけ汁をひと口……「濃さ」ではなく「美味さ」を追求した仕上がりで、いかにも三田製麺所。ベースはもちろん、同店自慢の濃厚魚介豚骨で、魚介は煮込むだけでなく、仕上げに節粉・煮干粉を直接加える、「豚骨魚介」ジャンルど真ん中の王道的仕上がり。これに海老頭などを使ったと思われる「海老油」により、旨味と香ばしさがドカンとアップ。さらに「海老パウダー」が香ばしさをさらに加速させ、結構派手に「海老」感を押し出しています。いやぁ、さすが三田製麺所、完成度が高い。
三田製麺@神田・20230408・麺
 麺の盛りが、小・並・中・大・特から選べ、特は100円増しで、小は30円引き。いつも、何も考えず並をたのんでいましたが、よく見れば「330g」か……そんなにあったっけ。そこではじめて小盛(240g)を頼んでみると、グラム表記はゆで後のようで、ゆで前なら200gほどですが、私には十分。さらに熱盛か冷盛を選べますが、つけ汁がかなり派手&濃厚な味と見ましたので、対抗する麺の甘みを最大化する熱盛で注文、そしてこれが見事に的中。コシは弱めになりますが、ホクホクとした麺の甘みが、濃厚豚骨魚介&海老という怒涛の押し出しを、シッカリと受け止めてくれます。いやぁ、コイツはベスト・バランス。
三田製麺@神田・20230408・海老粉三田製麺@神田・20230408・チャーシュー
 具材は、つけ汁に沈むサイコロ・チャーシューとメンマ、海苔と海老パウダーに、薬味のネギ。サイコロ・チャーシューは、タレによる味付けを敢えて抑えて、肉本来の風味・旨味で勝負するタイプ。つけ汁が足し算的な派手な味わいだけに、この引き算的なアプローチがバッチリ合いますなぁ……メンマも薄味なのは、すべてが計算づくということですな。目立ちませんが、海苔もなかなか高品質。
三田製麺@神田・20230408・スープ割り
 割りスープは、カウンター上のポットで提供、中身は煮干し出汁と思えました。コイツを少し多めに注ぎ込みますと……ハリウッド的な、総天然色(死語)で彩られたド派手な世界がスッと消えて、小津安二郎のモノクロ映画に収斂していくような、味わい深さと奥深さ。他のつけ麺と共通の割スープなんでしょうが、なんか「海老つけ麺専用設計」に思えるほど、実によく合いますなぁ……少し多めに加えることを、おススメします。

三田製麺@神田・20230408・卓上
 「海老つけ麺」……「言うは易く行うは難し」存在で、さほど成功例は多くありません。都心で最初に話題となったのは、三河島「桃天花」じゃないかしら。その後、海老つけ麺の代名詞的な存在になったのは新宿南口「五ノ神製作所」、ここには結構通いましたが……「濃厚豚骨魚介」と海老の共存に、トマトを使ってブレイク・スルーを生み出しました。しかし、ここはベーススープがあまりにヘビーなため、自らハードルを上げ自ら苦しんだ面があり……「三田製麺所」くらいの「濃厚」さだからこそ、この程度のチューニングでスルリと最適解に到達できたような印象。「海老つけ麺」、今後春には必ず食べるようにしたいと思います。

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二階堂(移転後)@九段下 「醤油つけそば」

二階堂(移転後)@九段下・20230325・駅前
 2週間ぶりの週末ウォーク、風雨ともに強くて日比谷~丸ノ内の地下道を行ったり来たり。半蔵門線に乗って九段下に到着すると、袴やスーツで着飾った学生さんの「大洪水」……どうやら今日は、日大の卒業式が武道館であった模様。新店にフラれ、かといって大混雑の九段下駅に戻る気もせず、「二階堂」に退避。
二階堂(移転後)@九段下・20230325・店舗
二階堂(移転後)@九段下・20230325・メニュー
 九段下に2016年オープンした「二階堂」、もはや説明不要の名店ですが、建物取り壊しのため昨年5月に近所に移転、九段下駅からのアクセスがかなりよくなりました。その分客入りも改善したようで、何回か訪れましたがいつも満席&行列。この日は雨で、しかもウォーキング後14時前の訪店となりましたので、なんとか入れました。
二階堂(移転後)@九段下・20230325・券売機
 メニューは数年前からかなり変化しており、「醤油つけそば」に「辛味つけそば」、「醤油そば」と「塩そば」、それに「担々麺」が加わります。移転当初は「醤油そば」が筆頭メニューだったと思いますが、今は「つけそば」系がイチオシなのかな? 最新式の券売機で、「醤油つけそば」(1,100円)をポチッとな。麺量は並(220g)と中(300g)から選べますが、「並」で。
二階堂(移転後)@九段下・20230325・醤油つけそば二階堂(移転後)@九段下・20230325・つけ汁
 おぉ、つけ汁表面の油層が印象的な丼姿。つけ汁と麺の位置を入れ替えようと、つけ汁の丼に触ると、これが熱いのなんの。火傷を警戒しつつ、まずはつけ汁をひと口……なるほど、コイツは「仕掛け」満載ですな。見かけ通り、高温に熱したつけ汁を油層で覆って温度管理、実際食べ終わるまでつけ汁の温度が許容範囲にキープされるという、驚きの工夫です。地鶏スープをベースに、煮干し・鰹節を加え、島根産生醤油でコクとキレをガツンと押し出した上に、リンゴ酢等で酸味をキリッときかせています。そのお味は、油層が厚く温度が高い前半はやや弱めに感じられますが、後半になるにつれグイグイと力強く感じられます。
二階堂(移転後)@九段下・20230325・麺
 麺は、大栄食品製の中太ストレート。移転前とは内容を変えているそうですが、加水率が変わってコシ・弾力とも格段にアップ。ツルリとした口あたりやノド越しはそのままに、北海道産小麦の素直な甘味がグッと舌に伝わってきます。移転前も、主力の「中華そば」と「煮干そば」で麺をかえるほどのコダワリでしたが、この麺もつけ麺用の麺としては最上級ですな……ただ、つけ汁が前半・後半で体感する味が大幅に変化するため、全てにはフィットしません。ま、どちらかというと、中盤から終盤手前が一番よく合いますな。
二階堂(移転後)@九段下・20230325・麺皿具材二階堂(移転後)@九段下・20230325・バラチャーシュー
 具材も結構凝っており、チャーシュー2種と、メンマにネギ、そして醤油ダレをかけたゆで野菜が別皿で付くのが大きな特徴。チャーシューは、麺皿で麺にのるのが低温調理の肩ロースで、つけ汁に沈むのが煮豚タイプの豚バラ。これもつけ汁の仕掛けに合わせてあるのか、前半アツアツの状態ではジックリ味のしみた豚バラが、後半温度が下がってつけ汁の味が濃く感じられると、低温調理の肩ロースがよく合います。ゆで野菜はモヤシとレタスで、醤油ダレをかけてあるため、そのまま食べると少し味濃く感じますが、つけ汁に入れても味が薄まらないため、麺に思い切り絡めていただけます。

二階堂(移転後)@九段下・20230325・卓上
 さすが名店「二階堂」。つけ麺の宿命的な課題と言える、温度と味濃さのコントロールに拘った、「仕掛け」満載の佳作ですが……「仕掛け」を突き詰めることにより、得るものも大きいかわりに、失ったものも大きな印象。たとえば、前半の熱すぎるつけ汁と冷水でシメた麺のアンバランス、終盤にかなり味濃くなってきたつけ汁に、割りスープがなかなか合わないというアンバランス。つけ麺とは、最後つけ汁が温くなるもので、それが割りスープで温まってホッとするものと、食べ手の理解も深まっていますから、無理して「仕掛け」ず、序盤から最善のバランスを追求した方がいい気がした、オジさんでした。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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