2023/04/23
瀬戸内ラーメン めで鯛@神保町 「鯛塩ラーメン 細麺」

2023年度は土日スタート、もちろんガッツリ仕事が入っており、逆に休めるのは年度末の金曜のみ。それでもガンガン連絡が入りますが、適当に受け流しながら、貴重な平日食べ歩きへ。土日定休のため訪店を見送っていた新店「めで鯛」へ。

昨年(2022年)12月オープンのこのお店、開店まもなく営業時間と定休日を変更したようで、ネット上に残存していたオープン時情報に引っかかり、これまで2回フラれています。メニューは「鯛塩ラーメン」と「鯛塩つけ麺」の2系統で、それぞれ麺を「細麺」と「手揉み縮れ麺」から選べます。

細麺は全粒粉使用で低加水・かん水少なめ、手揉み縮れ麺はパン用小麦粉使用で多加水とのことですので、先日いただいた「本田麺業」(小麦粉は「もち姫」使用)のようなアプローチかな。なんとなく、魚介主体のスープなら前者が合いそうな気がしたので、「鯛塩ラーメン 細麺」(1,200円)をポチッとな。う~~ん、神保町のはずれでも、もはや基本メニューで1,000円越えは当たり前の時代ということか……
多彩な具材が、値段なりのゴージャス感を醸す丼景色。まずはスープをひと口……これは「濃密」な味造り。詳細な能書きが掲示されていますが(写真は下掲)、要するに鯛の頭と鶏豚をベースに、各種節系や山口産イリコを加えてあり、鯛を中心にすべての食材が「合唱」しているイメージで、非常に分厚い旨味を構成。旨味が強いため醤油など塩味が強調されるバランスで、「合唱」を背景に香味油とカエシが「独唱」しているイメージ。味はかなり濃いめに感じます。
麺は、山口県三浦製麺製の中細ストレート。加水率低めでかん水少なめとのことでしたが、歯切れに重みがあり適度なコシ・粘りを感じさせる食感で、無難な仕上がり。全粒粉使用の割には甘みが大人しく、それゆえ「濃密」なスープとの相性は麺が負け気味。いい麺なんだけどな……スープ持ち上げを食べ手がコントロールできる、つけ麺の方が面白いかもしれません。

具材は、チャーシュー3種に海苔、そして薬味は大葉とネギ。さらに味変用に、別皿で柚子胡椒と生姜が少量ついてきます。圧巻はこのバラ・チャーシューで、やや濃いめの味付けとトロトロの脂身。そのコッテリ感が、魚介主体のスープの方向性とは完全に真逆で、だからこそのクッキリとした存在感。こういう冒険、嫌いじゃないですな……低温調理の肩ロースや鶏ムネ肉が定石通りの没個性に思えるほど、このバラ・チャーシューは面白い。味変は、実は卓上常備の黒七味が面白く、旨味の強いスープに、コクとソリッド感を加えます。

能書きを見ていても、スープ・香味油・カエシに山口産のイリコを使い、製麺所も山口なら米も山口産のコシヒカリ……この店の運営主体は、山口県にゆかりがあるのかしら。そういえば、昨年4月には小川町に「瀬戸内中華そば 村上家」というお店ができて、すぐ閉店してしまいましたが……「瀬戸内系のなにか」が、神保町~小川町あたりにしきりにアプローチしているという、瀬戸内(広島)生まれの私には、タマラナイ展開になってきました。
店舗情報は、こちら。
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