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麺響 万蕾@菊川・森下 「醤油らーめん」

万蕾@菊川・20230610・路地
 このところ土曜日は、4週以上も雨にたたられ、ついには体調すら崩してしまって、大幅に制約を受けた週末ウォーキング。ようやく、曇りながら雨なしの予報、森下から東、四ツ目通り方面へ向かうことにして、途中宿題にしていた菊川「麺響 万蕾」を訪店してみることに。お店は周囲にほとんど店舗のない、住宅街のど真ん中にあります。
万蕾@菊川・20230610・店舗
万蕾@菊川・20230610・能書き
 2月オープンのこのお店、松戸で間借り営業していたお店が、みのり台で独立店となり、菊川に移転してきたものとか。かつて千葉北西部に住んでいましたので、「みのり台」とか「くぬぎ山」とか、ローカル色豊かな新京成の駅名を聞くと、いまでもなぜかホッとしてしまいます……オープン時は大行列だったようですが、場所が場所だけに、今は土曜お昼時でも客入りは5割ほど、ほとんど地元の方のようです。
万蕾@菊川・20230610・券売機
 メニューは「醤油」「白醤油」「潮」3種の「らーめん」と、「混ぜSOBA」というラインナップ。壁の能書きを読んでいると、「白醤油」や「潮」が面白そうですが、一見さんには醤油がオススメとも書いてあり、ここは素直に従い味玉つけて、「味玉醤油らーめん」(1,000円)をポチッとな。
万蕾@菊川・20230610・醤油万蕾@菊川・20230610・スープ
 ネギなしで水菜のみという、意外性のある薬味構成の丼景色。まずは、スープをひと口……旨味の「引き立て方」が、なんともユニーク。貝出汁と煮干出汁が主体のこのスープ、貝も煮干しも外連味のない着実な旨味の引き出し方で、コハク酸とイノシン酸のシナジーを地味に追及。その旨味のシナジーを、極めて微かな「苦み」でギュッと絞り引き立て、ソリッドに仕上げているのがハイライト。背黒煮干的な苦み、カエシの醤油による苦みなどが、各食材の多くの旨味を集約し引き絞って、まさに「万蕾」(多くの雷と轟音)の迫力を生んでいます。
万蕾@菊川・20230610・麺
 麺は中細ストレート、私が病み上がりのせいか、麺量はやや多めの160g程度に感じたり。スッキリとした甘みの小麦粉を使い、多少柔らかめにゆであげて、中庸な歯切れ・歯応え・ノド越しから、シンプルで伸びやかな味わいが舌にスッと伝わります。そして、スープを引き締めている微妙な「苦み」が、麺とスープのシナジーもグッとソリッドに引き立てて、いやぁ……コイツは美味い。多少多めに感じる麺量が、いつまでも続くような「口福」感を演出します。
万蕾@菊川・20230610・具材万蕾@菊川・20230610・チャーシュー1万蕾@菊川・20230610・チャーシュー2
 具材は、チャーシュー2種とメンマ、海苔と水菜に、追加の味玉。最も印象的だったのは、実は水菜。この水菜をよくスープと麺に馴染ませ絡めていただきますと……そうか、水菜はネギのような辛味はありませんが、ごくわずかな「苦み」があって、これが醤油・煮干しの苦みと見事にシナジー、旨味の「万蕾」化をさらに加速させます。低温調理の肩ロース・チャーシューも絶品ですが、鶏ムネ・チャーシューもキリッと引き締まった味わい、味玉は醤油濃さより旨味の濃さで勝負する面白いタイプで、引き締まったスープによく合います。

万蕾@菊川・20230610・大賞
 背黒煮干し・醤油・水菜の風味よりも苦みにフォーカスし、食材それぞれの旨味を強めるより、微妙な苦みによる各旨味の集約により、味を「万蕾」化し唯一無二の一撃を加えるという、実にユニークなアプローチ……セルフのウォーターサーバーの上には、丼に腰かける「鬼滅の刃」我妻善逸のフィギュアを展示。ひとつの食材の味わいの突出を許さず、相互に響き合わせながら、「苦み」でエネルギーを集約し、「雷の呼吸 壱ノ型」で「万蕾」化させた味を、神速の一撃で客の味覚に刻み込む。その見事なキレ味に、オジさんは震えました。

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中華蕎麦 仁香@神保町 「醤油蕎麦」

仁香@神保町・20230527・路地
 あの行列店の神保町「黒須」が、人気絶頂のまま突然の閉店。そしてまもなく、新店が居抜きで入ったとの噂ですが、当然行列なんでしょうな……ランチは飯田橋方面のお店と決めて、週末ウォーキングは神保町交差点からスタート。途中、この路地の先にある元「黒須」の行列を見物しようとしましたが……なんと先客2名のみ。そのまま店内に吸い込まれました。
仁香@神保町・20230527・店舗
仁香@神保町・20230527・入口口上
 5月オープンのこのお店、入口脇に貼られた口上では、麺からスープ、具材まですべて手作りのラーメン店を数点経営しているグループによる出店とか。全国のラーメン好きを「にかっと笑顔に」させたいという思いから、「仁香(にか)」という店名にしたとか。特に麺の新規開発に力を入れているようです。
仁香@神保町・20230527・券売機
 メニューは「醤油蕎麦」と「塩蕎麦」の2系統、1,000円スタートという今どきの価格設定ですが、これも店入り口に貼られた能書き(写真は下掲)に書いてある、食材や調理法を見れば、それなりに納得感あり。とりあえず、券売機最上段の「醤油蕎麦」(1,000円)を、ポチッとな。
仁香@神保町・20230527・醤油仁香@神保町・20230527・スープ
 凝った焼き物の丼と、スープ上のダイナミックな油滴が印象的な丼姿。まずは、スープをひと口……キレ・コクではなく、味わいの「豊潤」さで勝負するスタイルですな。ブランドものの鶏・豚・しじみと昆布を使い、バランスを重視したというこのスープ、香味油の効果もあるのか鶏の風味がかなり分厚く、カッチリとした豚の旨味と見事にマッチ、しじみもかなり主張して、食べ進むほどにジンジンと舌に響いてきます。醤油ダレも、キレ・コクが見事にコントロールされており、動物系の押し出しを支える役回り。能書き通り、よく考えられたバランスです。
仁香@神保町・20230527・麺
 麺は、自家製の中太ストレート。プリッとした口あたりと、口腔で跳ねるようなビビッドな食感、そしてツルリとしたノド越しと、文句なしの仕上がり。バランス重視の大人しいスープに対して、「元気一杯」弾けるようなキャラクターの自家製麺、実に面白い組み合わせですな……試作を積み重ねて、こんなレベルにまで完成度を高められる「数店」規模のラーメン店グループって、関東圏では結構限られると思ったり。
仁香@神保町・20230527・具材仁香@神保町・20230527・チャーシュー
 具材は、チャーシュー数種と、メンマに、ネギが少々。チャーシューは、豚と鶏ムネ肉ですが、両者でスタイルがかなり違ったり。面白いのは鶏モモ肉で、吊るし焼きにしたそうですが、ミディアム・レア的な仕上がりで、焼きの過程で軽くスモークされたような面白い味わい。コイツは唯一無二的な一品ですな……一方、「煮豚をイメージした中温調理」だという豚チャーシューですが、残念ですが製造後時間が経っており、風味に劣化が感じられます。客入りに予想外の変化があったせいかしら……コイツは惜しい。

仁香@神保町・20230527・能書き
 入口の口上にある、「ラーメンの持つ可能性と、様々な方法で美味しい食材を育てる変態生産者様とのコラボ(中略)一心。想いを紡いで」という締めくくり。麺の完成度といい、なんとなくどこがやっているかわかる気もしますが……「変態生産者様」には、私も興味津々でございます。開示可能な範囲で店内限定で結構ですので、その「変態」っぷりをご紹介いただければ。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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