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博多 一風堂 豊洲店@豊洲 夏季限定「太つけ麺」

一風堂@豊洲・20230826・豊洲
 今日は夏休み前の区切りということで、久々に豊洲に出張り仕事。お盆前の仕事はこれで終了、酷暑の中ボロボロに成りながら、よく頑張りました。自分へのご褒美は、豊洲「一風堂」の夏季限定「太つけ麺」(税込1,050円)で。
一風堂@豊洲・20230826・店舗
一風堂@豊洲・20230826・メニュー
 「一風堂」自身が「夏の風物詩」とよぶ一品ですが、毎年改良を加えられており、その変化も見所のひとつ。一昨年版はバランスも良く好印象でしたが、昨年版は麺増量に合わせてカエシを濃くしたため、少しバランスが崩れていたような。さて、今年の仕上がりはいかに。
一風堂@豊洲・20230826・夏つけ一風堂@豊洲・20230826・つけ汁
 「黒香油」がついてきたり、チャーシューが炙りになっていたり、高菜や辛もやしはセルフサービスになっていたり、ちょこちょこ入った変更点。まずは、つけ汁をひと口……あ、味濃さが調整されて一昨年並の完成度に復帰。「一風堂」自慢の絹ごし豚骨に、カツオ主体にサバやイワシも加えた魚粉で仕上げた、いわゆる魚粉系の豚骨魚介。昨年版はタピオカ麺増量に合わせて味濃く、高温で提供するスタイルで、ちょっとついて行けませんでしたが、今年は甘みを抑えたスッキリとした味わいのカエシを適度に使い、背脂でコッテリ感も適度に加えるスタイルに戻り、ホッとする味わい。
一風堂@豊洲・20230826・麺
 麺は、かなり太めの中太ストレート。これはたぷん、今年からタピオカを抜いて元に戻しましたな……柔らかめのゆで加減で、モチモチ感MAXに仕上げ、唇に張り付いてくるような麺肌のシットリ感。この麺肌がつけ汁をドップリと持ち上げ、深めの茹でで引き出された強力な甘味と、あの「一風堂」の豚骨をベースにした王道的な魚粉系豚骨魚介が交わるという、この高み。これですよ、これ。これぞ「一風堂」夏の風物詩。
一風堂@豊洲・20230826・具材
 具材は、チャーシュー、天かす、味玉半個と、海苔にネギ。面白いのは天かすで、昨年度は山椒・黒七味で仕上げた「特製」版でしたが多少うるさく、今年はリセット。コイツがつけ汁に馴染むと、背脂のハードなコッテリ感に透明感と柔和な表情を加え、和風なスマート感を加えるような絶妙の立ち回り。ただ、チャーシューを炙りに変えたのはいかがかな。私にはたまたま切り落としの部位が入っており、厚みもあってカタいのなんの……来年に向け、また課題がひとつできてしまいましたな。
一風堂@豊洲・20230826・スープ割り
 別皿で付く「特製黒香油」は、焦がし玉ねぎ、焦がしにんにくと酢を絡めたという一品。馬鹿舌の私には、「酸味のある中濃ソース」的な風味に感じられ、これを後半に加えれば、濃厚感がアグレッシブにグッと増して、面白くはありますが……魚粉系豚骨魚介という「和」の世界と多少相いれない要素も感じられ、賛否あるかも。割りスープはポットで提供、中身は「絹ごし豚骨」そのものかも。コイツを加えることで、魚粉系の刺激が弱まり、「特製黒香油」のクセも弱まって、「一風堂」本来の透明感ある「豚骨」の世界に回帰するという、感動のエンディング。

一風堂@豊洲・20230826・お茶能書き
 どの業界でも、大手になればなるほど、新商品開発の顔ぶれと価値観が固定化し、彼らがつけあがった挙句に視線がお客さんからどんどん離れていくというのは、よくあること。ラーメン業界で、同じ豚骨で名を成した大手にも、同様の事例がありますが……それとは対極的な、毅然とした「自浄」作用が、「一風堂」を支えていることを如実に示した痛快な一杯。そこに何か「仕組み」があるとすれば、私も含めた業界も見習いたいところ。来年の夏「太つけ麺」にも、大いに期待しています。

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中華そば 春@半蔵門 「中華そば」

春@半蔵門・20230820・交差点
 連日35℃を越える猛暑日で、土曜日も容赦なく降り注ぐ猛烈な日差し。こうなると、ウォーキングと食べ歩きは完全に切り離し、食べ歩きは豪雨時用に考えていた、超駅近の宿題店がターゲットになりますな……かなり気になっていた半蔵門「春」へ。
春@半蔵門・20230820・店舗
春@半蔵門・20230820・メニュー
 6月オープンのこのお店、もとは「TOKITA」があった場所で、半蔵門駅3b出口から約20m、麹町1丁目交差点のすぐそばという超好立地。若くお美しい女性店主は、美容サロン経営から修業を経てこの業界に転身したという面白い経歴、修業先も喜多方・白河系のお店だったというから本格的。メニューは基本「中華そば」一本で、季節限定で「ビリ辛冷やし担々麺」を提供中。とりあえず「中華そば」(900円)に「煮卵」(150円)をつけて、ポチッとな。「煮卵」という表記は、都心では珍しいですな。
春@半蔵門・20230820・中華そば春@半蔵門・20230820・スープ
 てっきり「喜多方・白河」系の古風な姿を想像していましたが、さすが美容系のご出身、潔いストライプが入った丼が、実にスタイリッシュな丼景色。まずは、スープをひと口……なんともリッチでスマートな「鶏」の世界。まず口腔に広がるのは「鶏油」で、そのリッチな風味を背景に、スープの「鶏」がスマートなボディ感を舌にのせてきます。旨味も含めてこのスッキリ感は、魚介系によるものでしょうが、特に風味を主張させない使い方。醤油ダレの効かせ方は喜多方のようなジンワリ系で、スープは佐野系に鶏油でボディ感をプラスしたようなアプローチ、ご主人のオリジナリティが光りますな。
春@半蔵門・20230820・麺
 麺は、やや細めの中太縮れ。多加水でスッキリとした甘み、かなり細いのに手打ちのようなちぢれがはいるあたりに、白河系の雰囲気が感じられたり。スープがスッキリ・アッサリした世界観なのに対して、敢えて淡い甘味のスッキリした麺を合わせて、派手さのない、優しい味空間を目指そうという意図がアリアリ。これはかなり、女性客を意識した味造りですな。
春@半蔵門・20230820・具材春@半蔵門・20230820・チャーシュー
春@半蔵門・20230820・味玉
 具材は、チャーシュー2種に、メンマと青菜・海苔、そして薬味のネギと追加の味玉。チャーシューは2枚同じ煮豚タイプですが、バラ・肩ロースと部位を変えてあります。鶏のボディ感と旨味のスッキリ感を重視したスープに対して、特にバラ肉チャーシューのコッテリ感と、シッカリとした味付けが印象的で、同じ味付けの肩ロースと対比しながら楽しめるところも、またグッド。メンマも味玉も、クッキリとした味付けを意識しており、スープ・麺とのコントラストが実に見事。こういった「美的感覚」も、別業種とはいえずいぶん鍛えられたセンスを感じます。

春@半蔵門・20230820・卓上
 印象的だったのは、明らかに女性を意識した味造り。実際、先客2組は親子連れと女性客で、後客2名もいずれも女性。うち1名は、ほとんど人通りもない炎天下の中、路上看板をジックリ眺めて階段を地下に降りて行かれましたが……女性同士だけに響き合う「何か」を感じたのでしょう。女性による女性のための白河・佐野・喜多方ハイブリッド。機会がありましたら、是非。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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