2018/05/21
店名未定(旧舎鈴)@内幸町 「つけ」

あの「六厘舎」の大将・三田氏が、幹部を引き連れ内幸町「舎鈴」で、なにやら実験(?)的な試みをやっているとか。コイツは聞き捨てなりません、早速西新橋の路地から現地へ。
お店には、ご覧のような口上が掲げられ、看板もすべて上下逆に。店内に入ると、厨房には三田氏のほか、「番頭」こと越場氏、「味づくりの番人」こと江藤氏と、「六厘舎」の主要メンバーがズラリ。ラストオーダー近かったせいか客も少なく、手が空くと三田氏が客席を回って、感想などを聞いていました。私は、フロア係役の越場氏と少しお話。

メニューは「つけ」とそのバリエーション、麺量は「並盛」300gから「株主」1,050gまで6段階。「生たまご」を頼んだお客さんの横には三田氏が座り、「わかってるねぇ、お客さん。それどっちにかけるの……そう、そうなんだよ」などとハイテンション。私は「(オジさんには)ちょっと麺量が多いな」と思いつつも、「つけ 並」(750円)をポチッとな。
まずは、つけ汁をひと口……おぉ、「六厘舎」や「舎鈴」とは全く違う、「ポップ」な味わい。越場氏によれば「『舎鈴』のスープから魚介を抜いただけ」だそうですが、それでこうまで違うものか……鶏豚のベースは、肉のエキスからあふれる旨味が印象的で、これに香味野菜が深く溶け合い、どこか「コンソメ」のような軽快な風味が強く感じられます。ド肝を抜かれていると、三田氏が「俺なんかよぅ、これでスルスルどこまでも麺をススれるぜ、止まんねぇんだよ」などとご満悦。
麺は、少し太めの中太ストレート。以前いただいた「舎鈴」の「中華そば」の麺とは素材からして違う気がしましたので、おそらく別モノを使っているのでしょう。箸に張り付くようなシットリとした麺肌、弾力の強い麺を噛みしめると、非常に重心の低い、重めの甘さが舌にグッと響きます。コイツをつけ汁にくぐらせ、ズバァ~~ッとイキますと……重量感ある麺の風味に、ポップなつけ汁がサラリとまといつくような見事なバランス、確かにコイツはスルスルいけます。
具材は、豚肉、メンマ、キャベツ・小松菜など野菜類と、薬味の大葉とネギ。例えていえば、肉・野菜の旨味タップリの原始的な「コンソメ」スープに、肉野菜炒めを放り込んだようなコンビネーションで、これが美味しくないはずはありません。量もタップリで、300gの麺を食べ終わるまで、具材がタップリ絡んできます。
スープ割りをお願いすると、越場氏がヤカンを持ってきて、残ったつけ汁の量に対して自ら調整してくれます。聞くと割りスープは「お茶」とのことで、ほうじ茶のような豊かな香りが、動物系の油を抑え香味野菜類の風味とシナジーして、実にサッパリと味わい深い。「お茶で割るなんて珍しいでしょ?」と得意気でしたが、たしかに銀座の某店(閉店)など数例しか経験がありません。

「六厘舎」「舎鈴」で味の中核だった魚介を捨て去るという、驚天動地のアプローチ。「六厘舎」を中核とするグループ「松富士食品」のHPには、「企業は、変化することによってのみ生存が可能となり、かつ発展を望み得る」との言葉が掲げられていますが、まさにこの言葉を体現するような幹部の姿勢と大胆な取り組み。高度成長期の遺産に安穏とあぐらをかいているうちの会社の幹部にも、ぜひ見習ってほしいものです。
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