2012/02/10
俺の創作らぁめん 極や@神保町 「らぁめん 醤油」

週末の夜、家族がお食事会に出かけてしまい、一人自宅に取り残されてしまいました……何か食うかと、神保町へブラリ。
狙い目はこの「極や」さん。靖国通りに面した交差点の角地にあって、非常によく目立つため、週末の昼間は行列が絶えません。しかし、神保町界隈も最近はお年寄りが多いので、夜ならなんとかなるんじゃないかとのぞいてみましたが……なんとかなりました。

メニューは基本的に「醤油」「塩」の2系統、その他「アジア風つけめん」や「四川担々麺」、夜限定の「上海蟹味噌と渡り蟹の内子の限定らぁめん」なんて変わり種も。とりあえず初訪ゆえ、「らぁめん 醤油」(700円)と「煮玉子」(100円)をポチッとな。


さらにカウンター上にも「続編」が掲げられ、アレコレ細かく解説してあります。曰く、ベース・スープには「豚・鶏・牛・海産物・野菜など」を使っており、さらに「鰹・鯖・エビ・カニ・イカ・貝柱等」を使った特製オイルで仕上げているとか。なんとなく、読めば読むほど味が想像できませんが……丼は約5分で到着。

では、スープを一口……何やら複雑な味ですが、大まかな方向性としては「濃厚豚骨魚介」系。しかし、鶏でコクに柔らかみを与え、さらに(おそらく)モミジでサラリとした食感を加えており、トロリとした粘度から想像するほど、重さ・モタツキはありません。能書きにあったオイルは、おそらく使った食材ごと投入されており、粗挽きのカツオがスープに混じり、底の方にはスルメのようなものも。これら食材のせいで、実に旨みは豊かで力強いのですが……さまざまな食材で千変万化のその味が、ややうるさくもありますな。

麺は、丸山製麺製の細麺で、弱縮れ。表面に少し見えるツブツブが、能書き通り全粒粉使用を物語りますが、味のスタイルとしてはシンプルに小麦の風味・甘みを訴えかけるタイプで、なかなかの仕上がり。スープの複雑な味とも、いい意味でコントラストが際立っており、相性は悪くありません。
具材は、チャーシュー、メンマ、海苔に水菜・ネギ、そして追加の味玉。「食材感」が過剰なスープに、さらにアレコレ投入されている印象で、特にネギの使い方に「雑駁」感が漂います。また、各食材ともクォリティとしては悪くありませんが、スープの味が複雑すぎて、どう味を合わせていいのか、「着地点」が見つかっていない印象。

線を沢山書き込んだ、非常に重厚な「デッサン」だとは思いますが、所詮「デッサン」の域を出ていない、そんな気が。最初から明快なイメージがあって作られた味ではなく、多くの食材による足し算に足し算を重ねるうちに、徐々に形作られた味なのかもしれません。結果的に、すべての食材に「必然性」が残存してしまい、何一つ捨てられなくなってしまったような……「デッサン」で得られたイメージは悪くありませんので、それをもう一度、「清書」してみてはいかがでしょう。
店舗情報は、こちら。
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