2018/07/31
らーめん食堂 あの小宮@大崎 「らーめん」

もはや「暑い」と嘆く力すら失うほど、延々と続く猛暑の日々。けれどそれゆえ、夜になると急に塩っぱいものが欲しくなったり……大崎でもビル群が途切れる、南の方は少し涼しいかと、ガーデンシティにできた新店「あの小宮」へ。

「あの小宮」とは「TETSU」創業者の小宮一哲氏のこと。同グループ出身の方々が、師匠の名を冠して始めたお店が都立大学「あの小宮」で、6月にオープンした大崎のお店はその3号店。店内はフードコートと同じようなセルフサービスで、券売機で食券を買い、お冷をもって席でしばし待つと、食券に印刷された番号が呼ばれて、「提供口」で受け取るかたち(写真は下掲)。麺メニューは「らーめん」と「担々麺」の2系統ですが、日替わり含め丼物や「肉野菜炒め」など一品物が、そこそこ充実しているのが特徴ですな。とりあえず、「らーめん」(750円)と「味玉」(100円)を、ポチッとな。
キラキラと、スープ表面を覆うラードが光る丼景色。まずは、スープをひと口……ほぉ、なかなか鮮烈な煮干しの風味。ラードを使いながら、ここまで煮干し風味がキレるということは、表面に浮くのは「煮干し油」か。ベースは、都立大学では豚骨だと聞きますが、こちらは鶏も使っているのか、コクの柔らかさと豊かさが印象的。終盤、麺がラードを拾い切ったあとも煮干しが強く感じられ、ベース自体にも煮干しが使われているのでしょう。いわゆる永福町的なアプローチですが、私のように千葉で食べ歩いた者には、どこか船橋の名店「赤坂味一」に通じるものも感じられたり。
麺は、平打ちの太縮れ。ピロピロというより、プルプルといった感じのビビッドなすすり心地で、加水率高めのようですが、ホッコリとした甘味がかなり強く、最初はどちらかといえばスープに対して麺が勝ち気味のバランス。しかし後半へ向け、ラードの量が減るにつれて、スープのコクが麺の甘みを包み込むようなバランスに変化して、グングン食べ応えを増していきます……なかなかユニークなコンビネーションで、コイツは美味い。
具材は、チャーシュー、メンマ、薬味のネギと、追加の味玉。チャーシューは小型ですが、中までジックリと味が沁み通った肩ロースが3枚入り。白眉はこの「材木」メンマで、シャクシャクと絶妙の食感と、塩味強めの味付けで、キリッと引き立つアクセント。シンプルで最小限の具材構成と、メンマにフォーカスを合わせて来るあたりが、やはりなんとなく「赤坂味一」に通じるものを感じますなぁ……もっとも、メンマの味・食感は全然違いますが。

華美な演出はすべて排して、ユニークな麺とタップリのスープ、そして最小限の具材で構成された、「機能美」が光る一杯。かつて「赤坂味一」の一杯にも、突き詰められた機能美に、「軍用」的な美しささえ感じましたが……750円というプライシングにフル・セルフサービスと、余計なモノは徹底的にソギ落とすその姿勢に、「通じる」ものを感じます。なんか今回は、千葉ローカルな感想になって、スミマセン(「赤坂味一」は亀戸にもありますので、ご興味ある方は是非)。
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