2019/02/09
担担担 渋谷東急本店前店@渋谷 「汁なし担々麺」

短期間の間に、渋谷駅周辺を2回も移転した、「流浪」の間借り店があるとか。ネットで調べると、営業日・時間も超短くて……でも、ネットで知った日にたまたま営業しているようでしたので、早速訪店。場所は東急百貨店・本店と、通りを挟んで南向かいになるご覧のビルの5階(写真中央)。

公式HPによれば、昨年10月「坦坦坦 渋谷警察所裏店」という名でランチタイムのみの間借り営業開始、しかし3週間後には閉店して「渋谷駅京王井の頭線西口前店」へ移転、そして12月には「坦坦坦」から「担担担」に名称変更、そして1月に「渋谷東急本店前店」にまた移転と、なんとも目まぐるしい展開。営業日も年中無休だったものが水・木曜のみに、提供も限定30杯のみですから、2時間ほどの営業で終了します。

メニューは「汁なし担々麺」(800円)のみで、着席するとご覧のような注文票が差し出され、「麺の量」(普通・大盛り)、「辛さ」「痺れ」(各5段階)、「食べるラー油」(有無)、「トッピング」(無料で3つまで指定)を記入して注文。お店は「Bar foxy」を間借りしているようで、カウンター向こうにはズラリとボトル(写真は下掲)。
(BARのため昼でも店内薄暗く、ややピンボケなのはご容赦)辛モヤシや高菜がのると、汁なし担々麺にしてはエキセントリックな丼姿となりますが、それは頼んだ私のせい。具材が多いので、いつもよりシッカリと混ぜ込んで、ジュルリとひと口いきますと……いやぁ、結構ユニークなお味。

今回選んだ具材は高菜と水菜と辛モヤシ、それに食べるラー油も有りにしてあります。具材構成によって違ってくるのでしょうが、世の汁なし担々麺と決定的に違ってきたのは「旨味」の効果。食べるラー油と高菜の相乗効果で旨味が分厚く、そのせいで芝麻醤のコクがグッと伸び、スパイスの辛味・痺れがスッと伸びて……汁なし担々麺特有の濃い味わいはそのままに、各食材のの特徴が実に伸びやかに「増幅」されます。「2」で指定した辛味も、食べるラー油との相乗効果で、クライマックスへ向けさらにグイグイ伸びていきますが、シビレには旨味効果がきかないのか辛味に出遅れ、コイツは指定を「3」くらいにしておくべきだったかも。

麺は、断面が平打ち気味に扁平し縮れた太麺で、汁なし担々麺としてはよくあるスタイル。しかしゆで加減が絶妙で、弾力と歯切れ、それに甘味の引き出しまで、文句なしのドンピシャリ。旨味効果で各味わいが強調され、やや濃いめに感じるタレですが、非常に力強い麺の甘味が受けて立ちます。いやぁ、このバランスは申し分なし。100円増しでライスも頼めますが、タレ・具材と麺の絡みが非常に良いため、麺を食べ終わると具材もタレもさほど残らず、「追い飯」的な効果は期待薄。

コク・辛味・旨味のゆらぎを楽しむのが担々麺ですが、では「汁あり」と「汁なし」でなにが違うかといえば、「汁あり」ではスープが旨味を加えるのに対して、「汁なし」では旨味の供給源がタレしかないところ。それが、旨味好きの日本で「汁あり」が独自に発達した所以だと思っていますが、では「汁なし」で旨味を加えるにはどうすればよいか……そのソリューションを、独自に提示してみせた一杯。旨味が不足した味空間に、高菜が劇的な効果を示すのは、豚骨ラーメンと同じ理屈ですなぁ……いやぁ、面白い。すでに次の物件探しも始まっているようで、しばらくは「流浪」の旅が続きそうな店ですが、また出会う機会があれば是非。
店舗情報は、こちら。
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