2019/08/26
真鯛らーめん 麺魚 錦糸町パルコ店@錦糸町 「真鯛らーめん」

2016年オープン以来、錦糸町の大行列店となった「麺魚」。オープン直後にはすでに十数人の店外待ちが発生し、すぐに近くの公園沿いにドンドンと行列が伸びていきました……行列嫌いの私としては、そんな光景を指をくわえて見ているしかありませんでしたが、JR駅脇にできたフードコートに入ったとか。それなら何とかなるかと訪店。

今年3月、JR駅南口の楽天地ビルがパルコに改装されて再オープン、1階に「すみだFood Hall」というフードコートが設けられ、地元の有名店が集結。ラーメン店の行列というのは、客席数とその回転によって発生するものですから、ドカンと広いフードコートなら、行列ができても単なる注文待ち、何人待っていようとすぐにレジの前に到着。

あぁ、夢にまで見た丼景色。まずは、スープをひと口……幾多の模倣を生み出した名品ですが、やっぱ「震源地」はモノが違う。宇和島産真鯛100%だというこのスープ、どうやったらこうなるのか実にシルキーな舌触りと落ち着いた味わいです。しかし、ポイントは加えられた鯛から抽出したという鯛脂で、コイツが実にビビッドな鮮魚感をスープにプラス、シルキーなスープに充満した鯛の旨味を、一気に噴出させる「起爆剤」のような役割となって、実にダイナミックな味わいに……なるほど、コイツはエポック・メイキング。
麺は、中太ストレート。北海道産小麦100%使用で、石臼挽き全粒粉使用とのことですが、確かにシッカリとした甘みと味わい。少しだけザラつかせた麺肌が、極上スープをググっと持ち上げ、塩ダレで引き締められた小麦の甘みが、グイグイと舌に訴えかけます。ここまでスープにコダワりながら、シッカリと麺を前面に押し出してくるこのスタイル、実に非凡な発想ですな。
具材は、チャーシュー、鯛のほぐし身に、青菜と海苔、そしてチョコンと柚子が少し。チャーシューは、真空パックした薄切り豚肉を低温調理で仕上げ、さらにサクラのチップで少しスモークしたという、コダワリの逸品。タップリと入っていますので、コイツで麺を包んで頬張れば……豚の旨味と鯛の旨味がコラボして、ちょっとイッてしまいそうな口福感。印象的だったのは青菜で、船橋の契約農家から直に仕入れる「江戸菜」に近い一品。鮮烈なフレッシュ感と微妙な辛味が、鯛・鯛脂・豚肉からなる予定調和に、キラリと「一閃」を加えるような役回りで、コイツも斬新。

都心では、2015年頃から盛り上がりを見せてきた鯛塩ですが、その進化の金字塔的な一杯にして、多くの追従(例1・例2)を生み出してきた一杯。そして、スープにおいては鯛脂による、具材においては青菜による、予定調和に敢えてぶつける「緊張感」の斬新さ、さらには結局麺に味を集約させるストーリー性など、その「次元の違い」には驚かされます。私のような行列嫌いにも、こんな素晴らしい一杯との出会いをもたらせてくれたフードコートに、感謝。
店舗情報は、こちら。
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