2012/03/15
中華そば専門 田中そば店@末広町 「中華そば」

末広町に進出してきた「田中そば店」、イソイソと日曜昼に訪れましたが……軟派オタクの巣窟となり果てた秋葉原でも、まだパーツ屋が多く残るこの界隈は、週末ともなれば硬派オタクがドッと群がり、「田中そば店」も結構な行列、とても近寄れませんでした。そこで、雨の金曜夜に再訪。

券売機は店外にありますが、大きなテントが張ってあるため傘なしでもOK。「肉そば」や「山形辛味噌」なんかにも激しく惹かれますが、雨のためウォーキングが出来ませんので、大人しく「中華そば」(700円)と「味付玉子」(100円)で。

さすがに夜は多少空いており、5割ほどの客入り、ただし客はドンドン回転しております。厨房は二人で切り盛り、白い割烹着に白鉢巻きというキッパリとした潔さ。一方カウンターでは、「アキバ食い」(丼を抱え込むように上半身をカウンター上に伏せ、上目づかいで携帯をイジリながら丼の縁で麺をすするという、アキバでよく見かける奇妙な食べ方)するオタク達と、好対照の風景です。丼は約8分で到着。

では、スープを一口……くわぁ、コレは美味い! なんともクリアな味わいの塩豚骨(注)、豚骨に鶏ガラを加えた優しいコクの動物系、これに煮干・昆布系と思われる魚介系の旨みが加わりますが、クセを抑えて透明な旨みだけを全体に「凛」としみ渡らせており、「スパッ」と切れ味するどい塩ダレで仕上げています。店員さんのキリッとした姿勢が、そのまま味に投影されているような潔さで、こういう味は滅多にない。




店舗情報は、こちら。
(注)「醤油ラーメンではないか」とのご指摘をいただいておりますが、お店の公式HPにも「スープは豚骨を濁らせないように炊き、塩だれで味を整える」とある通り、作り手の「塩&豚骨」という意図がよく伝わってくる一品ですので、敢えて分かりやすく「塩豚骨」と表現させていただいています。
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コメント
No title
コチラのような良店が秋葉原にできるのは、足しげく通う身としては有り難い限りです。若輩かつ軟派な身分ではありますが、今後、秋葉原の更なる「食」の発展を願っております。
故に、昨今のオタク文化は何分理解しがたい所も多々あるとは思いますが、どうかこの街を「無粋」と評することをご再考頂ければ幸いです。軟派には軟派なりの、一つの信念をもってこの街を愛しているもので…。
突然の長文、申し訳ございませんでした。それでは、失礼いたします。
2012/03/17 12:35 by やすだ URL 編集
Re: No title
この日は、左隣が「アキバ食い」、右隣は鼻かんだティッシュを大量に丼に放り込み、そして二人ともカウンターに上げもせず黙って退店(この店はカウンターに上げるよう目の前に掲示があります)……私もアチコチ食べ歩いていますが、全般的に秋葉原は客のマナーがイマイチで、おそらく「食」以外への愛の深さに比べて、相対的に「食」への愛が希薄なのでしょう。おそらくそれが、この街に「食文化」が根付かない理由の一つなのかも知れません。
「食」が愛されず「食文化」がなかなか育たない街は、「食」を愛する人から見れば、「無粋」といわれても仕方ありません。でも、私も若いころから秋葉原が好きで、週末は駅入り口の「いすゞ」で一杯食べて、買い出しに繰り出したものです。ああいうお店が長く続けられるよう、「食」を大事にする街になるといいですね。
2012/03/17 16:09 by miles URL 編集
No title
2012/05/01 01:44 by 味玉 URL 編集
Re: No title
はじめまして。そうですね、馬鹿舌かもしれません……
この一品については、カエシに薄口醤油を使っているのかも知れませんが、
お店の公式HPでも、
「スープは豚骨を濁らせないように炊き、塩だれで味を整える」
http://www.tanaka-shoten.net/menu/tanakasoba.html
とあるように、お店の意図は「塩」にあるようで、私にもそのイメージがよく伝わってきました。
そこで、読み手の方にはまず「塩豚骨」をイメージしていただく方がわかりやすいと思い、そう書きました。
例えば、田中玄さんの「玄流塩ラーメン」のように(他店では「伝説の塩」と表記することも)
http://milessmiles.blog.fc2.com/blog-entry-36.html
カエシに醤油を使っても、作り手の意図は「塩」にある場合があります。
その意図をどのようにお伝えするか、悩ましいところですね。
2012/05/02 01:00 by miles URL 編集