2020/01/19
あら焼鶏白湯 カシムラ@汐留 「カレーそば」

【まだ師走の頃の食べ歩き】
南から吹き込む湿った空気のおかげで、ここ数日は暖かかったのに、急に冷え込んだ一日。今宵は別のお店に行くつもりでしたが、急に「カレー」系が食べたくなって、汐留の「カシムラ」へ。通称「イタリア街」を歩いていると、バイクを持ち込みこの街を背景に撮影している人が何組も。そういう「名所」になりつつあるのね。

2014に年オープンしたこのお店、今年1月に店内漏水で休業となったことを機に、メニューを見直して営業再開。その際、創業時からの「あら焼鶏白湯そば」「濃厚あら焼鶏白湯そば」に加えて、「あら焼淡麗そば」など新メニューも加わり、その中にはかつて限定で出していた「カレーそば」(1,000円)も。限定とはいえ、好評のため結構頻繁に提供されていたメニューで、以前からちょっと注目していました。
黄土色のカレースープを背景に、色鮮やかに具材が配置された、なんとも華やかな丼景色。まずは、スープをひと口……コイツが、世にも珍しい「鮮魚系カレー」ですか。製造時に見ていますと、ベーススープは「あら焼淡麗そば」と同じらしく、大型魚のアラを使った鮮魚系独特の、実に強烈な風味と旨味。実際あの圧倒的なカレーの香りに負けず、鮮魚系の香りもシッカリと混じってきますので、口に入れる前にその「強さ」がわかります。
カレーは、市販ルーではなく市販のカレー粉を使っているような味わいで、コクもフレーバーも結構淡白。これに鮮魚系を合わせて、「サッパリ」感を出そうという設計意図でしょうが……このメニュー、券売機では「牛カレーそば」と表記されていますが、そうしたインパクトをイメージしてオーダーした方には、かなり「淡白」に感じるかも。一方、少数派でしょうが、「鮮魚系カレー」をイメージした方には、カレーにヒネリがないために、ちょっと設計意図が分かりにくい。
麺は太麺で、手打ちのような縮れと太さの不均一感、レギュラーメニューの細麺とは、全くの別物です。紙エプロンをつけ、豪快に頬張りますと……圧倒的な、麺のムチムチ感とピチピチ感。多加水麺ゆえ、甘味は見かけほど強くありませんが、それでもスープ側の「濃厚」アピールが弱いため、バランス的には麺が勝ち気味。やはりスープに「コク」方面で、なにか工夫が必要な模様。
具材は、チャーシュー、温泉玉子に、九条ネギ、刻みタマネギ、糸唐辛子といった薬味類。チャーシューは、豚バラ肉と鶏ムネ肉の2種類入り、豚の方は、おそらく他メニューと同じくイベリコ豚のバラ肉を丁寧に仕上げた一品で、相変わらずトロけるような美味さ。
ただし、薬味や温玉ですが……-これらは、「ガツン」とカレーのコクや深みが主張した時に、相乗効果を発揮する方々。アッサリした「鮮魚系カレー」を目指すなら、こういう「布陣」は釣り合いませんなぁ……

「鮮魚系カレー」というジャンル自体、ほとんど未開拓の分野ですので、試行錯誤は当たり前。限定で出していた頃は、「牛スジカレー」とか「牛煮込みカレー」とか、牛のコクを強く連想させる「製品ブランド」が、強烈だったと記憶していたり……「鮮魚系」のお店にあって、そんな意外感を訴求し客層を広げていったメニューを、もう一度「企業ブランド」である「鮮魚系」で丸め込んでしまった一杯。あくまで「企業ブランド」でまとめるのか、突出した「製品ブランド」を活かすのか、それなりの「岐路」に立っているような気がした、オジさんなのでした。
店舗情報は、こちら。
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