2020/09/19
ラーメン 堀田家@神田 「並+ホウレン草」

暑さも限度を超えると、もはや冷やし系ではモノ足りず、味噌とか豚骨とか濃厚な一品が欲しくなるもの。梅雨明け後にどこかで家系をキメようと思っていましたが……神田に新店登場とはもって来い、早速訪店。

8月オープンのこのお店、この酷暑の時期に家系店を、しかも「武蔵 神山」の隣「わいず」の至近に開店とは、いい根性をしておられます。武蔵家系で修業されたと聞いておりますが、メニューもラーメンのみという、家系でも最も硬派なスタイル。とりあえず、「並」(650円)と「ホウレン草」(100円)をポチッとな、初訪ですので好みは「すべて普通、ライスなし」でお願いしました。なお、武蔵家系では卓上にキュウリの漬物が用意されているのがデフォルトですが、この日はありませんでしたので、ライスを注文される方はご注意を。

真っ赤な一本カウンター、厨房はお二人で切り盛り、麺カタメ指定のロットは他とは同時製造せず一杯ずつ丁寧に調理、家系店特有の掛け声も実に手慣れてリズムよく、相当筋のよいお店でシッカリ修業されたものと、お見受けします。コロナのせいで3割ほどの客入り、いくらでも席があるのに(ワザと?)隣に座ってきた白髪のオッサン、マスクを外すなり(ワザと?)咳き込んで……俺は構わんけど、オープン間もなく気合のミナギるこの店に、迷惑かけると思わんかな……せめて卓上に用意された消毒液くらい使ったら? 卓上アイテムは共用なんだし。
武蔵家系特有の、チョコレート色のスープが映える丼景色。まずは、スープをひと口……お、この系統にしてはスマート&マイルド系。骨髄までシッカリと炊き出し、シッカリと乳化させる武蔵家系独特の仕上げ方。それゆえ仕込みからの時間によって、濃さや乳化具合が微妙に違ってくるのが、面白みのひとつですが……今回はさほど煮詰まり感もなく、武蔵家系特有のコッテリ&ポッテリの範疇ながら、結構スマートな口あたり。カエシも旨味重視の設定で、味濃さやキレは控えめで、全体としてパンチは弱めですが、頻繁に食べたくなる設定を目指しているようです。あのマイク・タイソン的パンチ力の「わいず」の近くで店を構えるなら、これはこれで正解かも。
麺は、家系店で王道のひとつ酒井製麺製で、家系麺にしては多少細め。武蔵家系独特の濃いスープを堪能できることから、ゆで加減は「ヤワメ」推奨というのが「定説」で、実際そういう発注も多いようですが、この日は「普通」指定でも結構「ヤワメ」なゆで上がり。多少ザラツキのある麺肌が、スマート&マイルドなスープを絶妙な量持ち上げて……両者のバランスは文句なし、武蔵家系でこれほど麺の甘みを受け止めながら、スイスイ食べ進められるのも珍しいかも。
具材は、チャーシューに海苔、そしてトッピングで増量したホウレン草。ホウレン草も、注文ごとにゆでを入れる丁寧な仕事、絞りはかなりユルメですが、キチンとゆで湯が管理されており雑味は皆無、スープも濃厚なのでこれでも悪くありませんが……個人的にはもう少し絞った方が好みかも。海苔のクォリティも標準以上、肩ロース・チャーシューも丁寧な仕上げで、家系としては文句なしのクォリティ。

ひと口に「武蔵家系」といってもスタイルは様々で、特に近年都心にオープンした秋葉原、四ツ谷、新橋などのお店は、それ以前の渋谷(正確には町田家系)、三田などのお店とくらべると、「スマート&マイルド」な方向性が強くなっているような気がします。ただそれ以前に、資本系以外で都心に新規オープンする家系店が、ほとんど「武蔵家系」になっている気が……資本系店(多くは壱六家系ライクなスタイル)との明確な差別化が可能だったのが、この系統だったというのがひとつの仮説でしょうが。もう少し、他系統含めた多くのバリエーションが、資本系とは違う世界で楽しめるとウレシイかも。
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