2012/04/05
両国 ときせい@両国 「豚バラ味噌こってり」

その日は急に冷え込んだせいか、夕方頃から悪寒を感じ、くしゃみが止まらなくなりました……コイツはヤバい。油分を多めに摂取して、ハード・ウォーキングでガンガン燃やし、体を温めるに限りますな。久々に「両国 ときせい」へ。

あの有名店・京橋「ど・みそ」のご主人が修行した店であり、東中野「みそや林檎堂」ご主人の父上の店でもあり、まさに「味噌の系譜」の源流ともいえる老舗。しかし、たまに訪店するたび新メニューが用意されており、ご主人まだまだチャレンジ精神旺盛です。そんな新メニューから、今日は「豚バラ味噌こってり」(850円)をポチッとな。丼は約6分で到着。
あの「ど・みそ」名物「特みそ・こってり」はこの「ときせい」が元祖ですが、この「マジンガーZ」スタイルの丼姿も、こちらが本家本元。そして、表面の分厚い油層のはるか下にしか味噌が見えない「こってり」ギタギタ度合いは、「ときせい」の方が上かもしれません。

レンゲですくったスープも、味噌と油が「半々」といった塩梅ですが、まずはスープを一口……いやぁ、一度食べたら絶対に忘れられない、「ときせい」独特の風味。味噌は赤味噌主体のブレンドで、これほどの量の油でガッツリとコーティングしても、舌にズンとブチ当たってくる図太いコク。「豚バラ味噌」では辣油もタップリ加えられ、これほどのギタギタ感の中で、油自体がクッキリとした甘みを伝えてくるのが不思議なところ。まさに「味噌こってり」本家の面目躍如ですな。

麺は平打ちストレートで、太麺といってよい幅広さ。以前使っていた麺とは違う気が……しかし、ガッシリとした歯応えと麺肌のモチモチ感が共存するこの麺も、またよし。朴訥とした力強い甘さが、「剛腕系」スープの重たいコクを、シッカリと受け止めます。
具材は、豚バラ肉、メンマ、モヤシなどゆで野菜、細切りのネギにニラ少々、そして巨大な海苔が2枚。豚バラ肉は薄めの味付けで、濃いスープと上手くバランス、海苔のクォリティや野菜の食感には、まさに「老舗のプライド」を感じさせます。

ご主人のチャレンジ精神と、老舗の完成されたテクニックが実現した、「前衛的」……というよりは「ポスト・モダン的」な味噌。アヴァンギャルドであっても、そこには新たな座標軸で独自に捉えた味噌の魅力が湛えられ、「アナキズム」との違いを見せつけます。カウンターから見上げれば、息子さんの店の雑誌記事が誇らしげに飾ってありますな……そういえば、「みそや林檎堂」にも「豚味噌カレーラーメン」というメニューがあった気も。この星一徹の「魔送球」を、どうやって星飛馬が「大リーグボール」に仕上げたか、東中野で近々試してみようと思います。
店舗情報は、こちら。
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