2021/10/23
中華そば みかさ@水天宮前 「中華そば」

緊急事態宣言も解除され、もはや「健康目的のウォーキングがてら…」といった小細工は不要になりましたが、先日歩いた人形町・門前仲町・月島といったルートが気持ちよく、週末もう一度リピートしてみることに。途中の腹ごしらえは、箱崎の新店「みかさ」で。

9月オープンのこのお店、箱崎JCTの真下というやや殺風景な場所で、そのせいかこの場所にかつてあった「麺や 極」「うまみ 一八」は比較的短命におわるなど、ラーメン店にとっては「鬼門」の地。メニューは醤油の「中華そば」と「しお 中華そば」、そして「つけめん」の3系統、「海老ワンタン」があるところがチョイと気になりますが……とりあえず、「中華そば」(800円)に「味玉」(100円)つけて。
醤油色を背景に、敢えて野暮ったさを装った、昨今流行りの「ノスラ」的な押し出し。まずは、スープをひと口……舌にジンワリと浸み入るような、典型的な淡麗「ノスラ」系の味設計。ベースの動物系は鶏強めですが風味は控えめ、魚介系も使っているようですがこちらも風味は控えめで、両者で醤油ダレのコクをヤンワリ引き立てようという味の組み立て。しかし、こういうタイプの特徴として、食べ進んでも舌が慣れることなく、ドンドンと舌に味が浸み入って、後半へ向けてむしろ主張が強まるという不思議な感覚。
麺は中細で、ほとんどストレートですが微妙な縮れが入ったモノ。滑らかな口あたりとノド越しですが、コシや噛み応えも十分で、なおかつスープの吸いもよいという万能タイプ。特に、微妙な縮れによりスープの持ち上げがグッと強化されており、ズバァ~~ッと強くすすることで、口の中でスープのコクと麺の甘みがドンピシャリのバランスとなります。このあたりも「ノスラ」的なアプローチとしては必須要件。
具材は、チャーシュー、メンマ、海苔にネギ、そして追加の味玉。チャーシューはバラ肉を味濃く仕上げたモノ、大判が2枚入りで、脂身が見事にトロッと仕上がって、コイツは美味い。味玉は、いい食材を使っているせいか真っ赤な黄身がトロトロで(AI補正するとキツイ色になるのでノーマルで撮影)、白身にもシッカリ味がしみてコイツも絶品。ただし、ここまで気合を入れてしまうと、ちょっと「ノスラ」的世界観から離れますな。

近年、いわゆる「ノスラ」と呼ばれているスタイルを、忠実に極めようとした一杯。ただ、「ノスタルジック」というからには、かなり以前にこういうスタイルのラーメンがあったはずですが……私が生まれ育った高度成長期でもなく、バブル期やバブル崩壊後の平成時代でもない気がします。おそらく、ひとつの表現スタイルとして生み出された「虚像」のひとつなんでしょうな……でも、歌舞伎にしたって過去の出来事に名を借りながら、新たなドラマを創作することで生まれた世界。だから過去にモデルが実在しなくても、「ノスラ」なる文化は大いに盛り上がるべきだし、楽しむべき。今日は存分に楽しませていただきました。
店舗情報は、こちら。
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