2022/01/23
中華麺 多文@飯田橋 「中華麺」

【まだ師走の頃の食べ歩き】
年末まで週末含めビッシリと仕事で埋め尽くされ、ついにメンタル崩壊かと心配していましたが……金曜夕刻になって救いの神が舞い降りた週末。土曜ランチタイムはリラックスして、神楽坂の新店「多文」に向かうことに。場所は、地下鉄・飯田橋駅B3出口から神楽坂を上りかけ、最初に右手に現れる袋小路(写真)の中ほど。

9月オープンのこのお店、神楽坂で19年前から営業する焼肉店「多文」が、2019年からランチにラーメンを提供したところ好評で、それを新業態店による提供にシフトしたもの。メニューは「中華麺」と土日祝限定の「つけ麺」で、あとはトッピングのバリエーション。ラーメンのことを「中華麺」と呼び、「生玉子」が選べるあたり、どこをインスパイヤしているかは、ラヲタならすぐピンときます。まずは、「中華麺」(800円)をオーダー。
銀色のトレイに大型のレンゲ、そして鮮やかな琥珀色のスープがキラキラ光る、まんま「永福町 大勝軒」の丼姿。まずは、スープをひと口……うん、オリジナルを、いい意味で万人受けするよう工夫してます。ライトで硬質なコクの動物系に、ガッツリと煮干系の魚介を効かせるのがオリジナルですが、魚介系をさほど強めず、香味野菜系を強めてバランスをとったベーススープ。タレに仕込んだ甘さは、オリジナルよりは名店・新大久保「めとき」(閉店)に似た印象ですが、一方で最初からガツンときかせてある胡椒は、「めとき」よりオリジナルに近い感じ。
麺は、中太ストレート。麺量は、オリジナルほどではありませんが、1.5玉220g程度は十分あります。加水率やや高めでツルツルの麺肌、コイツをワシワシ・ツルツルと大量に頬張ると、小麦の甘さがタレの甘さとシナジーし、それが胡椒でキュッと引き締まりながら喉奥に消えるという、この系統特有のカタルシス。そして麺量ゆえに、それがいつまでも続くという「極楽感」こそ……これぞ、永福町ならではの「極北」ですな。
具材は、チャーシュー、メンマ、ナルトに海苔、そして薬味のネギと柚子。チャーシューは、モモ肉的な部位に思えますが、ちょっと低温で調理してあるのか驚きの柔らかさ。しかも、表面はシッカリと濃く味付けてあり、コイツは美味い。これで「チャーシュー麺」がプラス200円なら、かなりお得といえるかも。意外な効果を発揮するのは実は柚子で、一杯ごとに都度切り分けたモノを使用。オリジナルよりもカメリア・ラードが少なく、派生型よりも魚介・動物系が弱いせいか、柚子の効果は驚くほど絶大で、この一品最大のオリジナリティと言えるかも。

はるか昔、まだ食べ歩きなどしていない頃、初めて所帯を構えたのが津田沼で、自宅から最も近いラーメン店が「必勝軒」。そこで、永福町系のなんたるか、「洗面器」系のなんたるかを思い知り、広島・京都系のラーメンしか知らなかった私は、大いに心を揺さぶられました。しかし考えてみれば、永福町系の量の多さ、魚介系の強さが、一定規模の客を遠ざけているのも、また事実。焼肉店独自の発想で、その弱点を補強しようというこの一杯、神楽坂で食べる永福町系、機会があればみなさまも是非。
店舗情報は、こちら。
【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking
- 関連記事
-
-
神楽坂家系ラーメン モンタナ@牛込神楽坂・神楽坂 「ラーメン」 2022/06/25
-
麺屋 翔 みそ処@西新宿・新宿 「みそらーめん」 2022/03/26
-
中華麺 多文@飯田橋 「中華麺」 2022/01/23
-
貝出汁中華そば 貝香屋@新宿三丁目 「濃厚あさり中華そば」 2021/11/27
-
支那蕎麦 澤田@新宿御苑前 「白醤油二種の雲吞麺」 2021/09/04
-
スポンサーサイト
コメント