2022/10/23
あさひかわ塩らーめん すがわら@人形町 「塩らーめん」

歳のせいか夏バテのせいか、どうも体調イマイチな今週でしたが、これからは秋の長雨の時期、週末に歩けるときは歩いておかないと……ウォーキングに向けた腹ごしらえ、体調に合わせヘビーな一杯は避けて、久々のアッサリ清湯と評判の、人形町の新店へ。場所は、かつて「Hiro 博」とか「くにまつ」など入れ替わってきたところ。

8月オープンのこのお店、旭川で1974年に創業した「あさひかわ塩らーめん」が、運営会社により都心進出を果たしたもののよう。メニューはイチオシが「塩らーめん」で、あとは「醤油」「生姜」「梅塩」といったラインナップ。支払いは注文と同時の前払いで、ご覧のような電子マネーが使えます。

ラヲタ的な感覚では、旭川といえば「醤油」というイメージがあり、メニュー写真のようなホタテ塩は、函館という「すり込み」があるのですが……まぁ、旭川の「塩」でも鯵干を効かせた一品を出す店もあり、それもあって目の前の「鯵薫る醤油」には惹かれまくったり。ここはまぁ、イチオシの「塩ラーメン」(800円)に「味玉」(100円)つけて。
おぉ、現代的な眼で見れば、これはどうみても「函館」に近いですが、創業昭和40年代で旭川に、こんなラーメンがあったということですか……目からウロコがボロボロと。まずは、スープをひと口……「旭川」という「ブランド」庇護があってこそ、初めて成立する極端な「引き算」。ホタテの風味が強く感じられますが、ベースはおそらくノン・アニマルではなく、鶏ガラ主体に旨味を仕上げながら、その風味を取り除き、野菜でソフトなタッチに仕上げたモノ。しかも、塩ダレを使わず、ベーススープに「塩」だけを使うスタイルとのことですが……味の「幅」がなく、ホタテのみを鋭く指向する味造りには、マスプロ的な雰囲気もあって賛否あるでしょうが……これが昭和40年代から提供されてきた「旭川」だと言われれば、我々ラヲタはジッと手を見るしかありません。
麺は、中細の弱縮れ。中加水ですが外麦も使ったハッキリとした甘み。マスプロ的な雰囲気で仕上げたスープに対して、敢えてマスプロ的な雰囲気の麺をカタゆでで合わせるという、ちょっと「開き直り」的な潔さが印象的。食べ始めから感じていましたが……トータルな方向性が、「立ち食いそば」とか「駅そば」とか、マスプロ品志向。しかし、そう「批判」するなら、では「極め」系のラーメン店は、客個別の要求にどれだけ応えているのか、何が違うのか……そんな「問い」を感じますな。
具材は、チャーシュー、メンマ、薬味のネギと、追加の味玉。肩ロース・チャーシューは煮豚タイプ、非常に柔らかく仕上がっており、味付けもシッカリ。味玉もご覧のような仕上がりで、どうも具材に関してはマスプロ的なスタンスとは違うようで。

旭川のラーメンというと、「山頭火」とか「蜂屋」とか、あるいは「天金」系とか、食材のクセを荒々しく前面に押し出すタイプばかりが思い浮かびますが、この超シンプル&スッキリとした塩が、昭和49年創業ということは、「よし乃」や「梅光軒」などと肩を並べる老舗とは……勉強不足を恥じるのみ。敢えてマスプロ的な味のスタイルから問う「引き算の極致」、機会がありましたら是非。
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