2022/10/30
らぁ麺や RYOMA@飯田橋 「らぁ麺」

今日は都心部に出張り仕事、しかし激しい雨にくわえて強い風、おまけに仕事が終わったのがランチタイム開始直後と三重苦。駅近で、オープンから時間が経ち、客足も落ち着いたであろう宿題店ということで、神楽坂の「RYOMA」を選びました。

もとは新井薬師前に2005年にオープンしたこのお店、再開発にともなう移転により、神楽坂に8月8日にオープンしましたが、直後の10日から臨時休業。なんでも「改善すべき問題点がある」とかで、その後9月1日に再オープン。
メニューは「らぁ麺」一本で、あとはトッピングやライスと「しらすめし」。とりあえず、「らぁ麺」(880円)をポチッとな。厨房は2名体制、完全分業ではなくロット2杯で完成・配膳後に次の麺ゆで、これは結構待たされますなぁ……なるほど、人気店の移転ですので、味に問題があっての臨時休業ではないと思っていましたが、人手不足によるオペレーションの問題だったのかな。これでもかなり改善されたのかも。
おぉ、何とも色鮮やかな丼に、深い醤油色のスープ、そしてビシッと麺線を整えられた中細麺と、なんとも麗しい丼景色ですな。では、スープをひと口……いやぁ、これはオールドファンには懐かしさすら感じられる味。鶏主体と思われるアッサリとした動物系がベースですが、味の主役は魚介系。節系・煮干系などいずれも突出させず、醤油ダレとも一体となって、強い風味を漂わせます。「魚介系ラーメン」が台頭したのは2000年台前半ですが、そのブームが「豚骨魚介」に収斂する前は、こういうタイプのスープが結構ありましたな。
麺は三河屋製麺製の中細ストレート。ゆで時間が短いのは加水率が高いせいですが、その割にはスープの吸いがよく、ご覧のように短時間で醤油色に染まる不思議な麺。少し柔らかめのゆで加減で、それにより実にノド越しがスムーズで、一方ではコシも噛み応えも十分という、魔法のような「いいとこどり」。風味豊かなスープをタップリ吸って、透き通るような小麦の甘みが浮き彫りになるという、なんとも高度なコンビネーション。
具材は、チャーシュー2種とメンマ、それに薬味のネギと、構成はシンプルですが、内容は結構凝ってます。まずチャーシューは、豚肩ロースと鶏ムネ肉の2種。肩ロースは低温調理風ですが、一方では中までシッカリ味を染ませており、これがなかなか味わい深い。鶏ムネ肉も生姜の効いたタレで味付けしてあり、よくあるオザナリな鶏ムネとは、ひと味違います。メンマも上質な穂先使用で、やや弱めですが独特の風味を楽しめます。

東京では、魚介系の出汁を動物系のスープに加える「Wスープ」が出現して話題となったのは2000年頃。初期には、動物系は街中華的なアッサリ鶏スープが多く、魚介系を強めに仕上げると、実にミレニアムで「アヴァンギャルド」な味になったものですが……そうした極初期の、魚介ラーメンブームを彷彿とさせる一杯。やがて、動物系は濃厚な豚骨へ、それに対抗して魚介系も魚粉・節粉をモロにつかう方式が台頭して、どれも「濃厚」なだけで、差別化の難しい領域に一斉に突入して、やがて「どこにでもある豚骨魚介系」として一度終焉を見ることになるのですが……そんな「後日談」を忘れさせ、あの頃のフレッシュな印象がよみがえった一杯、しばし懐かしさに浸るオジさんなのでした。
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