2022/11/06
風雲児 東京ラーメン横丁店@東京 「つけめん」

気温が30度近くまで上がるのもこの週末までとか。地下のウォーキングコース確保に悩んだ夏も、もう終わりですな……ちょっと気になることがあって、もちろん有楽町から地下を歩き、八重洲北口地下の「ラーメン横丁」を再訪。

前回も指摘しましたが、「ラーメン横丁」に入る7店舗のうち、6店舗は同じ運営会社。それらと軒を連ねる「風雲児」、いうまでもなく新宿の超有名店で、かつては超大行列店でしたが、最近は行列もさほどでもないとか。
前回、横丁では「風雲児」の向かいになる「いと井」でいただきましたが、その時お昼時でも「風雲児」に空席がみられることに気づいていました。この日も、土曜13時頃で7割ほどの客入り、メニューは本店同様「らーめん」と「つけめん」ですが、昔本店で食べた印象は、「つけめん」の方が圧倒的に派手。そんな昔を懐かしんで、今日も「つけめん 並盛(200g)」(900円)をポチッとな。
液面に凹凸が付いた、いかにもドロ系なつけ汁景色。この店は、リクエストしないとレンゲがついてきませんので、ひとつお願いして、つけ汁をひと口……これ、昔よりさらに濃くなっている印象。「国産の丸鶏、鶏ガラ、昆布、鰹節、うるめいわしなどを8時間煮出した」という、超濃厚な魚介系鶏白湯。さらに、カエシも非常に強くて醤油濃く、さらにつけ汁に浮かぶ節粉も大量に絡んで……まさに、どこにも逃げ道のない、ド派手一色の濃厚味空間。
麺は、少し太めの中太ストレート。多加水麺を、少し柔らかめにゆで上げるのは昔のまま、吸いつくようにシットリとした麺肌と強いモチモチ感、一方でコシはさほどでもなく、あくまでノド越し重視の仕上がり。コイツをつけ汁にくぐらせ、ズバァ~~ッとイキますと……最初から結果は見えていましたが、圧倒的につけ汁一色の味空間。麺の三分の一程度につけ汁をまとわせるくらいで、ちょうどバランスが取れますな……それにしても、つけ汁のこの醤油濃さは尋常ではありません……昔も濃かったけど、さらに濃い。
具材は、つけ汁に浮かぶ節粉・ネギと海苔、それにつけ汁に沈むメンマと刻みチャーシュー。ただ、ここまでつけ汁が濃厚ですと、そこに沈む具材の味付けなどは判別困難。ひたすら濃厚感を強調するこういうやり方には、少し「時代」(本店オープンは2007年)を感じますなぁ……現在の技術なら、チャーシューは低温調理モノにして、青菜などとともに麺皿に置いておくなど、やり方もあろうかと。
卓上にポットで用意された割りスープは、煮干し・カツオの魚介出汁。これで少しずつ割っていくと、「らーめん」のスープに一度近づき、その後さらにサッパリとした塩梅に。まるで不思議の国のアリスのように、異様ともいえる濃厚な世界観でもがいた後ですので、このサッパリ感には救われますなぁ……お隣の中年ご夫婦には、なんと途中でつけ汁に割りスープを加えて濃度を調整しながら、麺を食べ進むという荒業を見せていただきましたが……それ、正解かも知れません。

ラーメン博物館の「日本のラーメンの歴史」によれば、2008年に「濃厚魚介つけ麺」が、2009年に「ドロ系ラーメン」がブームとなったとありますが、2007年に新宿に生まれ、それらの契機となった記念碑的一杯。当時、魚介系とは合わないと思われていた鶏白湯を使った点でも、画期的でしたな……あれから15年。ベジポタとか低温調理とか、「濃厚」で「ドロ」系であっても、味空間に「逃げ道」を作る技術が次々に出てきましたが……いまもなお、2007年の時代の空気を感じさせる、オジさんにはちょっと懐かしい一杯でした。
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