2023/01/08
中華そば はし本@水天宮前・人形町 「特製中華そば」

【まだ師走の頃の食べ歩き】
次から次へと押し寄せる仕事を、夢中でかき分けかき分け進んでいるうち、なんと気づけばもう師走……なんて感慨にふける間もなく、土曜だというのに午前中は仕事をこなし、お昼時になってようやくプライベートタイム。今日のウォーキングのスタート点は、水天宮近くの新店「はし本」、人形町駅A6出口からも徒歩4分ほど。
11月オープンのこのお店、タワマン1階にテナントとして入っており、白妙に「中華そば」と大書した粋な暖簾が目印です。店内はカウンターのみ9席ほどですが、厨房・フロアは4名体制で、さらに事務所にあと1名。テナント料も安くないでしょうし、これはどこぞの資本系かしら。

メニューは基本的に「中華そば」(680円)一本で、あとは具材や「肉めし」(350円)など。ネット情報では、基本の「中華そば」は安い分、具材はチャーシューのみとのことで、ネギすら入らないとか。かといって「特製中華そば」はいきなり1,000円、この320円のギャップは何を意味するのかしら……ちょっと興味があって、「特製」で。
ほほぅ、チャーシューのみが乗る、スッキリとした風情の丼と、まるでおせちのように、いろんな具材がギュウギュウに詰め込まれた小鉢という、実に対照的な丼景色。まずは、スープをひと口……おぉ、こいつはいわゆる「ネオ・クラシカル」。ベースは鶏主体、肉付きのよいガラからとったような半濁スープで、鶏油の残し方もやや多め、実に芳醇でふくよかな鶏の風味。これに敢えて濃いめの醤油ダレを絡めるあたりに、微妙な野暮ったさが感じられて「クラシカル」。さらに、煮干しや昆布といった魚介系を使って、旨味をシナジーさせながらスッキリ感も加えており、単なるレトロ志向ではない、「ネオ・クラシカル」な味空間。
麺は細ストレートで、開店祝いの札などから、新宿だるま製麺製と思われ。シットリした口あたりやしなやかなノド越しが、クラシカルな雰囲気を醸しつつも、アツアツのスープに対して、細麺なのに終盤までダレさせない技術力に、ネオ・クラシカルな雰囲気が漂います。むやみに加水率を高めているわけでもなく、味濃いスープを細麺がドップリと持ち上げるのに、麺の甘みで十分にバランス、コイツはなかなかの食べ心地です。
具材は、麺に乗る豚チャーシューが3枚に、小鉢に鶏チャーシュー、味玉半個と、海苔一枚にメンマ、青菜がタップリと。厨房内のトレイには、豚チャーシュー・鶏チャーシューがゴロゴロしており、チャーシュー自慢のお店であることは一目瞭然。豚チャーシューは、バラ肉を低温調理したもので、濃い味の鶏スープとは実に絶妙なコンビネーション。写真では小さ目に見えますが、それは丼が幅広のためで、3枚でも十分なボリューム感。これに対して、鶏チャーシューは一転、テリ焼き風的な濃い味付けで、スープよりもさらに味濃く、これはこれで悪くないコンビネーション。ただ、これに加えてメンマも味玉も味が濃く、ここまでイクと、やりすぎですなぁ……少なくともメンマは、素材の風味を活かした薄味が良いかと。

方向性としては、一見あの「勝本」に似ているようにも思えますが、スープにワザと漂わせた「ネオ・クラシカル」感や、ユニークなチャーシューや麺にも、オリジナリティが強く感じられる一杯。具材の味濃さが気にはなりますが、このスープ・麺のスタイルのまま「つけ麺」を作れるなら、具材の合わせ方を食べ手が工夫する余地が広がりますので、面白いと思いますなぁ……来年の夏に向けて、是非ご検討ください。
店舗情報は、こちら。
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コメント
2023/01/08 17:43 by 三幸 URL 編集
Re: タイトルなし
2023/01/09 20:06 by miles URL 編集