2023/04/30
舎鈴 丸の内@大手町 「新 中華そば」

2週連続で雨の週末、また地下道のウォーキングになりますが……先週は有楽町から八重洲方面を歩きましたので、きょうは丸の内・大手町方面へ。折り返し地点に近い「舎鈴 丸の内」で、リニューアルされた看板メニューをいただくことにしました。

「舎鈴」が一部店舗で、看板メニューの「中華そば」をリニューアルし始めたのは昨年からだそうですが、全店舗で販売開始したのは今年4月から。告知ページには「舎鈴 10年目の節目 麺、スープ、量、全て一新」とあり、なんでも目指したのは、山形の有名店「ケンチャンラーメン」のインスパイヤなんだとか。

それにしても、基本メニューで1,000円越えも珍しくなくなったこのご時世に、「並盛 690円」とは見上げた心意気。これだけではなんだか申し訳ない気すらして、「味玉」(100円)を追加しました。券売機に向かった時は先客1名でしたが、あっという間に後客15名ほどが続々入店、店内はほぼ満席になりました。
スープ表面から、極太縮れ麺がウネウネと盛り上がるという、インパクト大の丼景色。以前、神保町「可以」が「ケンちゃんラーメン」インスパイヤを出したときに、オリジナルについてもネットで勉強しましたが、ビジュアル的には本家そっくり。では、スープをひと口……敢えて「野暮」ったさを出すことで、なんとも親しみやすい味に。レンゲを口に近づけますと、背脂というかラードの香りと豚骨臭さが混じり合って醸す「田舎」臭さ。さらにひと口いただきますと、醤油ダレはホッとするようなライトな甘さで、コクもキレも背脂で丸められて実に優しい。なんとも「のどか」な味わいですな……
麺は以前の中華そばやつけ麺とは劇的に変わり、極太麺に手もみ風の縮れ・ネジレが入ったモノ。「このゴワゴワ麺を噛みちぎれ!」と券売機表記にもあった通り、頬ばる際にはゴワッとした口あたりですが、モチモチとした噛み心地で、噛めば噛むほど優しい甘みが広がる感じ。こんな不器用だけど優しさもある麺を、野暮だけど呑気なところがチャーミングなスープと合わせようという優れた着想が、多くの作り手が山形「ケンチャンラーメン」をリスペクトする所以なのでしょう。
具材は、チャーシュー、メンマ、ナルトに海苔、薬味のネギと追加の味玉。チャーシューは、おそらく従来と同じ煮豚タイプですが、カッチリとした味付けは変わらず、以前より厚くなった印象で、このご時世ちょっと驚き。それよりも感心したのはメンマで、適度にしなやかで、適度に硬くてシャクシャクとビビッドな食感。それゆえ意識せずとも自然と極太麺にもスッと絡んで、モチモチ感にシャクシャク感が加わるというカタルシス。味玉も、非常に高いクォリティ。

あらゆるモノの値段が上がり、ラーメンも1,000円越えが当たり前になってしまって、立ち食いソバや牛丼店、カレーショップなどとはもはや同列ではないことが明白になってしまった昨今ですが……値上げ抑制もさることながら、コロナ禍の最中に主力商品を完全リニューアル、どこまでも顧客満足を追求しようというこの姿勢……運営会社・松富士食品の経営理念は「企業は、変化することによってのみ生存が可能となり、かつ発展を望み得る」。ラーメンを食べながら、かつて隣の席で聞いた「六厘舎」総帥・三田氏の演説が思い出されて、思わずニヤリとしたオジさんなのでした。
店舗情報は、こちら。
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