2023/08/27
博多 一風堂 豊洲店@豊洲 夏季限定「太つけ麺」

今日は夏休み前の区切りということで、久々に豊洲に出張り仕事。お盆前の仕事はこれで終了、酷暑の中ボロボロに成りながら、よく頑張りました。自分へのご褒美は、豊洲「一風堂」の夏季限定「太つけ麺」(税込1,050円)で。

「一風堂」自身が「夏の風物詩」とよぶ一品ですが、毎年改良を加えられており、その変化も見所のひとつ。一昨年版はバランスも良く好印象でしたが、昨年版は麺増量に合わせてカエシを濃くしたため、少しバランスが崩れていたような。さて、今年の仕上がりはいかに。
「黒香油」がついてきたり、チャーシューが炙りになっていたり、高菜や辛もやしはセルフサービスになっていたり、ちょこちょこ入った変更点。まずは、つけ汁をひと口……あ、味濃さが調整されて一昨年並の完成度に復帰。「一風堂」自慢の絹ごし豚骨に、カツオ主体にサバやイワシも加えた魚粉で仕上げた、いわゆる魚粉系の豚骨魚介。昨年版はタピオカ麺増量に合わせて味濃く、高温で提供するスタイルで、ちょっとついて行けませんでしたが、今年は甘みを抑えたスッキリとした味わいのカエシを適度に使い、背脂でコッテリ感も適度に加えるスタイルに戻り、ホッとする味わい。
麺は、かなり太めの中太ストレート。これはたぷん、今年からタピオカを抜いて元に戻しましたな……柔らかめのゆで加減で、モチモチ感MAXに仕上げ、唇に張り付いてくるような麺肌のシットリ感。この麺肌がつけ汁をドップリと持ち上げ、深めの茹でで引き出された強力な甘味と、あの「一風堂」の豚骨をベースにした王道的な魚粉系豚骨魚介が交わるという、この高み。これですよ、これ。これぞ「一風堂」夏の風物詩。
具材は、チャーシュー、天かす、味玉半個と、海苔にネギ。面白いのは天かすで、昨年度は山椒・黒七味で仕上げた「特製」版でしたが多少うるさく、今年はリセット。コイツがつけ汁に馴染むと、背脂のハードなコッテリ感に透明感と柔和な表情を加え、和風なスマート感を加えるような絶妙の立ち回り。ただ、チャーシューを炙りに変えたのはいかがかな。私にはたまたま切り落としの部位が入っており、厚みもあってカタいのなんの……来年に向け、また課題がひとつできてしまいましたな。
別皿で付く「特製黒香油」は、焦がし玉ねぎ、焦がしにんにくと酢を絡めたという一品。馬鹿舌の私には、「酸味のある中濃ソース」的な風味に感じられ、これを後半に加えれば、濃厚感がアグレッシブにグッと増して、面白くはありますが……魚粉系豚骨魚介という「和」の世界と多少相いれない要素も感じられ、賛否あるかも。割りスープはポットで提供、中身は「絹ごし豚骨」そのものかも。コイツを加えることで、魚粉系の刺激が弱まり、「特製黒香油」のクセも弱まって、「一風堂」本来の透明感ある「豚骨」の世界に回帰するという、感動のエンディング。

どの業界でも、大手になればなるほど、新商品開発の顔ぶれと価値観が固定化し、彼らがつけあがった挙句に視線がお客さんからどんどん離れていくというのは、よくあること。ラーメン業界で、同じ豚骨で名を成した大手にも、同様の事例がありますが……それとは対極的な、毅然とした「自浄」作用が、「一風堂」を支えていることを如実に示した痛快な一杯。そこに何か「仕組み」があるとすれば、私も含めた業界も見習いたいところ。来年の夏「太つけ麺」にも、大いに期待しています。
店舗情報は、こちら。
【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking
- 関連記事
-
-
くり山@豊洲・TRYラーメン大賞フェス2023 「濃厚つけめん」 2023/10/20
-
本枯中華そば 魚雷@豊洲・TRYラーメン大賞フェス2023 「旨塩ラーメン」 2023/10/13
-
博多 一風堂 豊洲店@豊洲 夏季限定「太つけ麺」 2023/08/27
-
玉 豊洲店@豊洲 「つけめん」(仕事納め日残業記録) 2022/12/31
-
吉祥寺 武蔵家@両国 「ラーメン」 2022/09/04
-
スポンサーサイト
コメント