2016/11/10
神保町 黒須@神保町 「中華蕎麦」

秋も深まり、神保町も恒例の古本市……休日出社のランチは、新店「黒須」へ。お店があるのは、専大前交差点の南西側で、靖国通りから一本南に入った狭い路地。神保町はラーメン激戦区ですが、この界隈に新店ができたのは、少なくともここ数年は記憶になかったり……それくらい、閑静な一画。

11月オープンのこのお店、なんでもテレビ企画(「有吉ジャポン」)で準優勝された方がご主人で、大変熱意ある方だそう。古民家的なイメージの外装と内装、あまりにシンプルで落ちついた佇まいで、ちょっとラーメン屋だとは気づきません。メニューも非常にシンプルで、「中華蕎麦」と「煮干蕎麦」。まずは筆頭ボタンの「中華蕎麦」(750円)に、「味玉」(100円)も追加してポチッとな。BGMはディジー・ガレスビーのビ・バップ、アルバム中のマイナー曲で、明らかに有線ではありませんな……ラーメン店では、結構珍しい。
潔さが美しさを生む、なんとも見事な丼景色。まずは、スープを一口……なるほど、コイツは麺に吸わせてパフォーマンスを出すタイプですな。鳥取の大山鶏から、風味・旨味をシッカリと引き出してあるこのスープ、さらに鶏油で味にふくよかさを加えていますが、そのまま「鶏」を「全開」で打ち出さず、敢えて八割程度で抑えた感じ。
カエシは、長野県産の「生揚げ醤油」(!)使用とのこと。「生揚げ」とは、ろ過や火入れをする前の状態のことで、菌が生きていて温度や時間により品質が変わるため、飲食店で使われることは非常に珍しい。このカエシに関していえば、深いコクと太いキレが印象的な「生醤油」風の味わいで、その力強さが「鶏」をグイグイ引っ張る感じ。
麺は中太ストレート。麺肌に粒々が浮き出ており全粒粉使用とわかりますが、長野県産の石臼挽き粉だとか。しなやかさ重視で柔らかめのゆで加減、そのためプックラと力強い甘みの立ち上がりで、その割にコシや噛み応えも意外にシッカリ。中加水のため、後半へ向けスープを徐々に吸い込んで……カエシが麺の甘味をグイグイ引き出し、麺に吸われた鶏の旨味が、麺が拾うスープ・鶏油とバランスして……まさに、スープ・麺が合体して生まれる味の「境地」で、これぞ「ラーメン」(あ、「中華蕎麦」でした)。
具材は、チャーシュー、メンマ、ネギ2種に、追加の味玉。チャーシューは、肩ロースが1枚と小型のバラ肉が2枚。印象的なのはバラ肉で、フルフルの脂身から溢れる肉汁が、リッチな鶏と絡んでタメ息モノ。肩ロースもビビッドな仕上がりで、メンマは大型の穂先が一本入りと、贅沢にしてスキの無い構成。

味玉は、ご覧のように黄身を硬化させた一品ですが、コイツが美味い。単品で美味いというよりも……白身にシッカリ味をしませて、黄身本来の風味を引き立たせ、カエシで立った「鶏」の風味と合体させようという設計意図。ソイツが見事にハマって、コイツはナカナカ……

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