2017/07/30
長尾中華そば@渋谷・東急東横店催事(終了) 「新津軽ラーメン こく煮干し」

ご紹介する頃には提供終了となってしまうので、私はあまり物産展のラーメンは紹介しないのですが……渋谷で青森「長尾中華そば」が食せるとなると、我慢も限界。さっそく、東急百貨・東横店の「第2回 夏祭り ねぶた・七夕/青森・宮城物産展」へ(7月27日で終了)。

青森「長尾中華そば」といえば、焼干が特徴の「津軽ラーメン」系では代表店、石神氏による池袋「極み麺selection」にも、以前出店していたこともあります。メニューは「あっさり」と「こく煮干し」、裏メニューには濃厚な「ごくにぼし」もありますが……ここはやはり、以前池袋で食べた「こく煮干し」(850円 税別)と食べ比べたく、再度注文。
いいですねぇ……煮干しがキラキラ光る、プチ・ワイルドな丼景色。まずは、スープを一口……うん、期待通りの「ソフト&マイルド」。煮干しは相当濃厚なのに、「ビター&ハード」に陥らないのが「長尾中華そば」。その秘密は煮干しの組み合わせにあるようで、池袋の時は片口に平子・白口・ウルメをブレンドして、片口系特有の苦みと風味のカタさを抑えていました。ベースの鶏豚も柔らかな味わい、カエシもコクをそっと支える程度で……毎日でも食べられて、適度にビターな感じが朝ラーにピッタリ、これぞ「津軽煮干」の神髄ですな。
麺は、少し太めの中太ストレート。これは池袋で食べた中太麺とは違う気がしますが(4年前なので自信なし)、ひょっとすると本店で「手打麺」(太麺)と呼ばれているものかも。かん水少なめな上、柔らかめのゆで加減、ソフトな口あたりとサクッと軽い歯切れが印象的。地味ですがホクホクとした甘みが、「ソフト&マイルド」なスープにバッチリ合いますな……いやぁ、コイツは美味い。
具材は、チャーシュー、メンマに、薬味のネギ。シッカリと深く味付けされた上に、多少カタめに仕上がったチャーシューが、微妙に崩れながら麺に絡んで……あぁ、たまらん。メンマのクォリティも文句なし、さらにネギの部位・切り方に「田舎風」なワイルド感があって、さらにバッサバッサと卓上の胡椒をふりかければ、グイグイ盛り上がってくるボルテージ……このあたりは、どうやっても真似できない「暗黙知」なんでしょうな。

「パンチがない」「インパクトがない」と、さんざん煽り立てられながら、ラーメンの「最前線」は日々(無理矢理)前進させられていますが……毎日食べられるような、「ソフト&マイルド」的でトラディショナル商品の方が、幅広く息長く市場に受け入れられ、商業的にも成功するという「(逆)イノベーションのジレンマ」。本来の「イノベーションのジレンマ」は逆の意味ですが、共通するのは「顧客の声を聴きすぎると失敗する」という点。他にも事例は沢山ありますが、考えさせられる一杯でした。
催事商品のため、店舗情報は省略。
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