2023/11/26
つけ麺専門店 三田製麺所 神田店@神田 15周年記念メニュー「特濃つけ麺」

週末のウォーク&ラーメンは東京駅内を狙ってみましたが、コロナ前を上回るような大混雑。コロナ中はなんとかアクセスできましたが、もう無理ですな……退避先の神田へ移動、いくつか候補があったのですが、今日のところは三田製麺所の15周年記念メニュー狙いで。

三田製麺所が三田本店を開業してから15周年とか。「15周年大感謝祭」の第一弾(11/1~11/30)として、「特濃つけ麺」、「たまごかけ麺」、「ざる中華」など新メニューや、「超特盛り増量1.5kg」などの新企画を展開中。三田製麺所といえばデフォでも相当濃厚なのに、「特濃」というのが気になりまして……カウンター上のQRコードからスマホで、「特濃つけ麺」(1,050円)を注文。
つけ汁がレンゲに抗うようなドロドロ感、まずはひと口……これほど濃厚なのに、味の「歪み」が皆無という、驚くべき仕上がり。ただでさえ三田製麺所のつけ汁は濃厚な豚骨魚介ですが、その動物系と魚介系のバランスをそのままに、どちらも超濃厚に仕上げるという離れ技。通常ならば、豚骨を濃厚に炊き込めば臭みが出ますし、魚介系を濃厚に煮出せばエグミが出るものですが、どちらも微塵も感じさせず、レギュラーのつけ汁の味わいを、「リニア(線形)」に強く・濃く深めるという……非常に高度な仕上がりですな。
麺は、他メニューと同一と思われる、かなり太めの中太ストレート。ゆでおいた時間が少し長かったか、かなり柔らかめというか多少ダレ気味の仕上がり。しかし、その分通常よりも甘みが強く引き出されて、結果オーライかと思いきや……いやぁ、これほど超濃厚なつけ汁には、どんな麺でも負けますな。麺をつけ汁にドップリくぐらせず、半分くらい浸すのが、バランス的にはおススメ。多加水麺のスッキリとした味わいと、つけ汁の歪みのない味の濃さが、舌上で見事にコラボします。
具材は、海苔に載る魚粉とつけ汁に沈むサイコロ・チャーシューにメンマという構成はレギュラーの「つけ麺」と同じですが、加えて刻み柚子がタップリ。雑味やエグミなく、ある意味ピュアに濃く仕上げたつけ汁ですので、柚子の効果は予想以上、深く重い味空間に、キレと爽やかさがビシッと刻み込まれて、コイツはなかなか。ただ、原価率の問題はあるのでしょうが、チャーシューの部位(バラ肉)やメンマの味付けは、超濃厚なつけ汁に合わせて、レギュラーとは変えた方がよかったかも。
スープ割は、卓上に用意されたポットから。中身は薄めの煮干出汁で、コイツを少し多めに注ぎますと、重く垂れ込むような濃厚な味空間が、見る見る晴れ渡るような爽快感で、レギュラーよりも超濃厚な分、その演出効果も実に激的。まさに晴々とした後感ですな。

15年前、初めて三田本店で食べた時の自分の感想をあらためて読み返してみますと……豚骨魚介ブームの中で各店が様々に「専門化」するなかで、狙いが広く方向性がつかめなかった模様。しかし、業界的な論理で細かくボジショニングをすることなく、「王道」と考える幅広の大通りを切り開いてきたからこそ、幅広く受容され生き残ってきたといえるかも。その「王道」を、捻じ曲げ歪めることなくストレートに濃くしたこの一品。まさに、三田製麺所15周年にふさわしい逸品といえましょう。
店舗情報は、こちら。
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